【ディーボ調査】検索順位別クリック率(CTR)2026|総表示3.59億回の実測データ
「1位を取ればアクセスが数倍になる」——SEOでは長くそう語られてきました。しかしAI Overviews(AIによる概要)が広がった今、上位表示しても以前ほどクリックされない「ゼロクリック」が増えています。実際のところ、検索順位別のクリック率(CTR)はどれくらいなのでしょうか。
今回は、株式会社ディーボが運用するサイト群の Google Search Console 実データ(総表示3.59億回)をもとに、検索順位別・検索意図別・ジャンル別のCTRを実測し、AI時代の「上位でもクリックされない」実態を解説したいと思います。
この記事でわかること
- 検索順位別CTRの2026年実測値(1位9.01%→3位2.96%→10位0.51%)と、海外の「1位30%前後」説との乖離
- 検索意図別の1位CTR格差(指名13.54%/情報収集10.85%/比較検討2.07%)が示すKPI設計の落とし穴
- ジャンル別の1位CTR格差(金融15.9%〜求人0.14%)と、ゼロクリックの影響が特に強い業種
- AI Overviews時代の実務での打ち手(意図別KPI設計・LLMO/GEO・指名検索の強化)
おすすめの読者層
- 上位表示しているのにクリック・流入が伸びず、原因を一次データで把握したいSEO担当者の方
- 順位目標だけでなく、検索意図やジャンル特性を踏まえてKPIを設計したいマーケティング担当者の方
- AI Overviews時代に「順位以外」でクリックを獲得する打ち手を知りたいサイト運営者・ブログ運営者の方
この記事の結論(3点)
- 検索順位別CTRは「1位=9.01%」から急減します。総表示3.59億回のディーボ実測データで、1位9.01%→3位2.96%→10位0.51%と、順位が下がるほど大きく下がっていきました。海外で流布する「1位=30%前後」は日本語の実測とは大きく異なり、上位表示=高クリックとは限りません。
- 同じ順位でも「検索意図」でCTRは数倍変わります。1位のCTRは指名(navigational)13.54%/情報収集(informational)10.85%に対し、比較検討(commercial)はわずか2.07%。狙うキーワードの意図を無視した順位目標は成果に直結しません。
- ジャンル差はさらに大きいです。1位CTRは金融・為替15.9%/旅行12.9%に対し、求人0.14%・不動産0.52%。求人・不動産はリッチリザルトやAI Overviewsなどにクリックが吸われる「ゼロクリック」の影響が特に強く出ています。
1. 調査概要
| 調査主体 | 株式会社ディーボ(SEOラボ 運営) |
|---|---|
| データ | ディーボが運用するサイト群の Google Search Console 実測データ |
| 期間 | 2025年5月〜2026年9月(約16ヶ月) |
| 母数 | 総表示回数 約3億5,881万回 / 総クリック 約645万回 / 全体CTR 1.80% |
| 集計方法 | 各キーワードの平均掲載順位を四捨五入して「1位」「2位」…のように順位帯へまとめ、順位帯ごとにクリック数と表示回数を合計し、CTR(=クリック数 ÷ 表示回数)を算出しています。 |
指標の定義:CTR(クリック率)=クリック数 ÷ 表示回数。掲載順位はGSCの「平均掲載順位」を用いるため、各順位帯は近似値です(業界標準のGSCベース手法)。検索意図は各サイトの主たる意図で分類(informational=情報収集/commercial=比較検討/transactional=取引/navigational=指名)しています。
2. 検索順位別クリック率(CTR)2026【全体】
まず全ジャンル・全意図をまとめた順位別CTRです。
| 検索順位 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11–20 | 21–30 | 31–50 | 51–100 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平均CTR | 9.01% | 4.12% | 2.96% | 1.88% | 1.29% | 1.07% | 0.86% | 0.58% | 0.53% | 0.51% | 0.36% | 0.22% | 0.14% | 0.03% |
ポイントは3つです。
- 1位でも9.01%。「1位を取ればアクセスが数倍」という単純な期待は、日本語の実測では成立しないケースが多いです。SERPには広告・強調スニペット・リッチリザルト・AI Overviews(AIによる概要)など、オーガニック1位より上や目立つ位置を占める要素が増え、クリックが分散しています。
- 2位で4.12%、3位で2.96%と、上位でも順位が1つ下がるごとにCTRはほぼ半減します。1位と2位の差が特に大きいのは変わりません。
- 10位で0.51%、2ページ目(11–20位)は0.36%。2ページ目以降のクリックは限定的で、「まず1ページ目に入る」ことの価値は依然として大きいです。
既存の公開CTRデータと比べると ― 実測1位9.01%は「AI概要あり」の水準
この1位9.01%という数字を、これまで公開されてきた各社のCTR調査と並べると位置づけがはっきりします。
| 調査・データ | 1位CTR | 前提となるSERP |
|---|---|---|
| First Page Sage(2024) | 39.8% | AI概要・広告・地図などが出ない検索結果 |
| Backlinko(実測平均) | 27.6% | 各種要素を含む実測平均 |
| SISTRIX(2026年2月) | 27%/11% | AI Overviewsなし/あり |
| Ahrefs(2026年7月・日本/情報収集型 実測) | 9.0% | 現在の日本語SERP実態 |
| ディーボ実測(本調査・全体) | 9.01% | AI概要・広告なども含む実際のSERP |
ポイントは、ディーボ実測の1位9.01%が、海外調査の「AI Overviews表示時」の水準(SISTRIX 11%、First Page Sageの『AI概要あり』9.4%、Ahrefsの日本・情報収集型9.0%)とほぼ一致することです。AI Overviewsや広告・地図などが出ない前提の「理想値」27〜40%と比べると、実態はその3分の1以下にとどまっています。
この落ち込みは一過性ではありません。Ahrefs(2026年7月)は、日本の情報収集型キーワードにおける1位CTRの低下率が2025年12月の−38%から2026年6月には−62.7%へ半年で拡大したと報告しています(米国は−58%→−68.8%)。Similarwebでもゼロクリック率は2024年の60.45%から2026年前半に68.01%へ上昇しました。海外調査が示す「AI時代のCTR低下」は、日本語の自社実測でも同水準で起きていることが、今回の一次データで裏づけられた形です。各社データの詳細や年代別の推移は「検索順位別クリック率(CTR)まとめ」で解説しています。
3. 同じ順位でも「検索意図」でCTRは数倍変わる
順位が同じでも、検索意図(そのキーワードで人が何をしたいか)によってCTRは大きく異なります。1〜10位を意図別に見たものが次のグラフです。
1位のCTRを意図別に並べると差は歴然です。
| 検索意図 | 1位CTR | 特徴 |
|---|---|---|
| 指名(ブランド名・サイト名) | 13.54% | 目的が明確で、上位=そのままクリック。ただし2位以降は急落(=指名検索は1位を取れるかがすべて) |
| 情報収集(〜とは・やり方) | 10.85% | 順位が下がってもゆるやかに下がるだけ。上位表示の価値が最も安定して高い |
| 取引(購入・予約・申込) | 3.03% | 比較サイト・広告・地図枠などと競合し、オーガニックのクリックは限定的 |
| 比較検討(おすすめ・比較) | 2.07% | 1位でも約2%。上位表示してもクリックされにくく、ゼロクリック化が最も進む領域 |
上位3位に絞っても、情報収集は比較検討の約5倍のCTR(1位で10.85% vs 2.07%)。「順位」だけを追う運用が成果に直結しないことが、実データではっきり表れています。比較検討クエリでは、SERP上部を占めるAI Overviewsや広告・比較枠が答えを提示してしまい、ユーザーがサイトへ遷移せずに完結する「ゼロクリック」が起きやすいためと考えられます。
4. ジャンル別に見るCTRの格差
ジャンル(業種)によっても1位CTRは大きく異なります。「その他」を除く主要ジャンルの1位CTRを比較しました。
| ジャンル | 1位CTR |
|---|---|
| 金融・為替 | 15.9% |
| EC・物販 | 13.1% |
| 旅行・ホテル | 12.9% |
| SEO・Web集客 | 6.5% |
| 医療・健康 | 5.7% |
| 物流・運輸 | 2.4% |
| 不動産・住宅 | 0.5% |
| 人材・採用 | 0.14% |
- 金融・為替や旅行・ホテルは1位CTRが高いです。ユーザーが「まさにその情報/その予約先」を求めており、上位のオーガニック結果が直接クリックされやすいためです。
- 逆に求人(人材・採用)は1位でもわずか0.14%、不動産・住宅も0.52%。求人・不動産のSERPは、Googleしごと検索や地図・リッチリザルトなどオーガニックの外にクリックを吸う要素で占められやすいためです。上位表示だけでは成果が出にくいジャンルの典型といえます。
5. なぜ「上位でもクリックされない」のか ― AI Overviews時代のゼロクリック
本調査を通して一貫して見えるのは、「順位(見られる回数)」と「クリック(実際の流入)」の乖離が広がっているという事実です。背景には次の変化があります。
- AI Overviewsの拡大:検索結果の最上部でAIが回答を要約し、ユーザーが答えを得てしまう。とくに「とは」「比較」「やり方」系のクエリで、サイトへ遷移せず完結する「ゼロクリック」が増えています。
- リッチリザルト・強調スニペット・各種専用枠:求人(しごと検索)、地図・ローカル枠、ショッピング枠などが、オーガニック1位より目立つ位置を占有します。
- 広告枠の増加:商業性の高いクエリでは上部の広告がクリックを取り込みます。
これらの影響は意図・ジャンルによって濃淡があり、本調査の数字はそれを定量的に裏づけています(比較検討クエリ1位2.07%、求人1位0.14% など)。
ゼロクリックKWの93.7%にAI Overviewsが表示
「上位表示なのにクリックされない」は本当にAI Overviewsが原因なのか——これを確かめるため、本調査で掲載順位1〜3位なのにほぼクリックされていない350キーワードを抽出し、ディーボの順位・SERP計測ツールで2026年9月時点のAI Overviews出現有無を実測しました。
結果は明確です。クリックがまったく発生していない(CTR=0%)キーワードの93.7%でAI Overviewsが表示されていました。クリックがわずかでも発生しているキーワード(CTR>0%)の75.4%を上回り、「上位表示でもクリックされない」の主因がAI Overviewsであることが一次データで確認できます。
さらに見逃せないのが引用の有無です。AI Overviewsが表示された場合でも、自サイトがその引用元に含まれるのは50.9%にとどまりました。裏を返せば、上位1〜3位に表示されていても約半数はAI Overviewsに引用されず、AIが要約した答えの中でユーザーが完結し、クリックが素通りしているということです。順位を取るだけでなく「AIに引用される」ことが流入維持の条件になりつつあります(具体策は「LLMO」「AIに引用されやすくなる記事の書き方」を参照)。
6. 実務でどう動くか ― 「順位」から「引用され・選ばれる」設計へ
実測を踏まえた対策の方向性は次の通りです。
- 順位KPIを「意図別」に再設計する。情報収集・指名クエリは上位表示の投資対効果が高い一方、比較検討クエリは順位だけを追っても流入に結びつきにくい。キーワードの意図に応じてKPI(順位/クリック/指名検索の伸び)を分けて設計します。
- AIに引用される前提でコンテンツを作る(LLMO/GEO)。AI Overviewsやチャット型検索に引用されることが新たな露出経路になります。結論の明確化、一次データ・独自見解、構造化データ、E-E-A-Tの明示が有効です(具体策は「AIに引用されやすくなる記事の書き方」も参照)。
- 指名検索と下部ファネルを厚くする。指名クエリの1位CTRは13.54%と高く、ゼロクリックの影響も受けにくい。ブランド想起を高め、比較・検討の最終段でのコンバージョン導線(下部ファネル)を強化することが、AI時代の流入減を補います。
- CTR自体を改善余地のある指標として運用する。タイトル・ディスクリプション・構造化データの最適化で、同じ順位でもCTRは動きます。
7. まとめ
- 総表示3.59億回の実測で、検索順位別CTRは1位9.01%→10位0.51%と急減。
- 同じ順位でも意図・ジャンルでCTRは数倍〜数十倍の差。比較検討クエリ1位2.07%、求人1位0.14%など、上位でもクリックされない「ゼロクリック」が広がっています。
- これからのSEOは「順位を取る」だけでなく、意図に応じたKPI設計・AIに引用される設計(LLMO/GEO)・指名検索の強化が鍵になります。
ディーボは自社ツール群と運用サイト群の一次データをもとに、AI時代の検索行動を継続的に実測・公開していきます。順位別CTRの基礎や年代別の推移は「検索順位別クリック率(CTR)まとめ」で、順位そのものの確認はオーガニック検索の基本とあわせてご覧ください。
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FAQ(よくある質問)
Q1. 検索順位1位のクリック率(CTR)はどれくらいですか?
本調査(総表示3.59億回の実測)では、全体の1位平均CTRは9.01%でした。ただし検索意図により大きく異なり、指名検索で13.54%、情報収集で10.85%、比較検討では2.07%です。海外で言われる「1位=30%前後」より低く、AI Overviewsやリッチリザルトなどの影響でクリックが分散しています。
Q2. 同じ順位なのにサイトによってアクセスが違うのはなぜですか?
検索意図とジャンルによってCTRが数倍〜数十倍変わるためです。たとえば1位CTRは金融・為替15.9%に対し求人0.14%。求人・不動産などはGoogleしごと検索や地図枠などオーガニック外の要素にクリックが吸われやすく、上位表示だけでは流入が伸びにくい傾向があります。
Q3. ゼロクリック対策として何をすればよいですか?
①検索意図別にKPI(順位/クリック/指名検索)を分けて設計する、②AI Overviewsやチャット型検索に引用されるコンテンツ設計(結論の明確化・一次データ・構造化データ・E-E-A-T=LLMO/GEO)、③指名検索とコンバージョン直前の下部ファネル強化、の3点が有効です。
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
検索順位が上がらない理由は、SEO対策の質が低いからです。
例えば、ユーザーの検索意図を無視したり、関連性の低いコンテンツを増やす、内部リンクの最適化など疎かにします。
この場合、SEO対策の質が下がります。
そうなれば、ページやサイト自体の品質が上がらないので、Googleに評価されづらくなります。
結果、検索順位が上がらないというわけです。
こうした悪い状況を回避する為に、サイトの欠点を調査して上位化に必要な対策をご案内します(無料)。
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