インハウスSEOとは?SEO内製化の成功ポイントや難しいときの対処法など徹底解説!
インハウスSEO(SEO内製化)とは、SEO対策の企画・実行・効果測定を外部の専門会社に委託せず、社内の担当者やチームで行う運用体制のことです。外注費を抑えられるだけでなく、商材や顧客をもっともよく知る社内メンバーがSEOを担うことで、施策の判断が速くなり、ノウハウが会社の資産として残ります。
一方で、SEOは「担当者を1人置けば回る」ほど単純な業務ではありません。キーワード設計、テクニカルSEO、コンテンツ制作、データ分析といった性質の異なるスキルが必要で、人材の確保や育成には時間がかかります。兼任で始めたものの日常業務に押されて更新が止まり、結局は外注に戻す、というケースも少なくありません。内製と外注のどちらが正解かは、事業規模・社内リソース・SEOに求めるスピードによって変わります。
この記事では、SEO情報メディア「SEOラボ」を内製運用してきた当社(株式会社ディーボ)の経験も踏まえ、インハウスSEOの意味とメリット・デメリット、必要なスキルと体制、費用の目安、内製化のロードマップ、よくある失敗と回避策、さらにAI検索時代に内製で持っておくべき視点まで、判断に必要な材料をまとめて解説します。
この記事でわかること
- インハウスSEOとは外部委託せず社内で完結させるSEO対策のこと
- 外注費削減・ノウハウ蓄積・PDCA高速化などのメリット
- 人件費や即戦力になるまでの時間がかかる点などのデメリット
- コンサル会社選定・ノウハウ蓄積・度合いを決めた内製化という3ステップの始め方
おすすめの読者層
- SEOの内製化を検討していて進め方やメリット・デメリットを知りたい担当者の方
- 外注費を抑えつつ社内にSEOノウハウを蓄積したいWeb担当者の方
インハウスSEO(SEO内製化)とは
インハウスSEOとは、サイトのSEO対策を、外部のSEO会社に任せるのではなく、社内の担当者・チームが主体となって企画から実行・分析まで行うことです。「インハウス(in-house)」は社内・自社内という意味で、日本語では「SEO内製化」「SEOの自社運用」とも呼ばれます。
ここで重要なのは、インハウスSEOの本質が「誰が手を動かすか」ではなく、「誰がSEOの判断を握っているか」にある点です。記事の執筆を外部ライターに依頼していても、どのキーワードを狙うか、どのページを優先して改善するか、成果をどう評価するかを社内で決めているなら、それはインハウスSEOといえます。逆に、社内に担当者がいても施策の中身をすべてSEO会社の提案に委ねている状態は、実態としては外注運用に近いといえます。
内製と外注の役割の違いを整理すると、次のようになります。
完全に社内だけで完結させる「完全インハウス」と、戦略や判断は社内で持ちながら記事制作や技術改修の一部だけを外部に出す「セミインハウス(一部内製)」があり、実務では後者から始める企業が多数です。当社のSEOラボは企画・執筆・分析を社内で回す完全内製型ですが、これはSEOを事業としているからこそ成り立つ形です。「何を社内に残すべきか」を見極めるのが、内製化の最初の判断になります。
インハウスSEOのメリット
内製化の効果は「外注費が浮く」という一点で語られがちですが、実務上より大きいのは、社内に判断力と知見が残り、施策の回転速度が上がることです。コスト・ノウハウ・スピードの3つに分けて、それぞれ何が具体的に変わるのかを見ていきます。
外注費を削減できる
SEOを外注した場合の費用は、大きく「月額のコンサルティング費用」と「記事制作などの成果物単価」の2層で構成されます。一般的な目安として、コンサルティング費用は支援の範囲によって月額10万円以下から50万円程度まで(助言中心なら10万円以下、実行支援を含むと30万〜50万円)、記事制作は1本あたり3万〜5万円程度からとされており、月10本の記事を作れば制作費だけで30万〜50万円かかります。内製化で削減できるのは、この毎月発生し続ける継続課金の部分です。
ただし、外注費がそのまま利益に変わるわけではなく、担当者の人件費とツール費に置き換わります。削減効果が大きいのは、月に作るコンテンツ本数が多い、複数サイトでSEOを行うなど、外注すれば成果物単価が積み上がる状況です。月1〜2本の更新で足りるサイトなら、専任者を置くより外注のほうが安く済むこともあるため、「今の更新頻度で外注し続けたら年間いくらか」を試算してから判断するのが現実的です。
ノウハウが社内に蓄積される
外注運用では、施策の結果は月次レポートという「完成品」の形で届きます。しかし、なぜそのキーワードを選んだのか、リライトでどの見出しを変えたら順位が動いたのか、どの施策は効果がなかったのか、といった判断の過程は外注先に残り、手元には残りません。契約を終えた時点で、社内には「何をやったか」の記録だけが残り、「次に何をすべきか」を判断できる人がいない状態になりがちです。
内製化すると、この判断の過程そのものが社内の経験になります。具体的には、次のような知見が蓄積されます。
- コンバージョンに実際に貢献するキーワード群と、流入は多いが成果につながらないキーワード群の区別
- リライト後に順位・流入が動くまでの期間や、どの程度の改修で反応が出るかの感覚
- コアアップデートでサイトのどのページ群が影響を受けやすいかの傾向
- 公開までの社内承認ルート、法務・広報チェックの通し方といった社内特有の運用知識
当社のSEOラボでも、施策ごとに「何を変えたか」「何週間後にどう動いたか」を記録して振り返る運用を続けてきました。個々の結果はサイトの状況によって異なりますが、この蓄積があることで、新しいテーマに取り組むときの初速が明らかに違います。
PDCAサイクルを高速化できる
外注運用では、施策の提案から実装までに「月次の定例で提案を受ける→社内で確認→外注先に依頼→翌月に反映」という流れをたどることが多く、小さな修正でも2〜4週間かかるのが一般的です。内製化していれば、Google Search Consoleで順位低下に気付いた当日に原因を確認し、翌日にはタイトルや見出しを修正して再インデックスをリクエストする、という動きが可能になります。
この差がもっとも大きく出るのは、コアアップデートのような環境変化のタイミングです。影響を受けたページを即日洗い出し、優先順位を付けて対応に入れるかどうかで、回復までの期間が変わります。「この表現は営業現場の実態と合っているか」といった確認も隣の部署に聞けば済むため、外注先との往復がない分だけ検証の回数が増え、学習の速度も上がります。
インハウスSEOのデメリット
内製化を検討するときに見落とされやすいのが、「外注費がなくなる」代わりに発生するコストと、専門会社と比べたときの情報量の差です。人件費・立ち上げ期間・最新動向の把握という3つの観点から、事前に織り込んでおくべき負担を整理します。
人件費がかかる
SEOの実務経験者を採用する場合、求人市場での年収は経験や役割によって幅がありますが、一般的な目安として400万〜700万円程度、戦略立案までを任せられる人材ではそれ以上になることもあります。給与に社会保険料や採用費、ツール費を加えると、専任1名を置くコストは外注のコンサルティング費用と同等かそれ以上になるケースも珍しくありません。
さらに、SEOは「1人で全部できる」人材が少ない分野です。キーワード戦略に強い人がテクニカルSEOにも強いとは限らず、不足するスキルを補うために人を追加したり一部を外注したりすれば、費用はさらに膨らみます。内製化は「費用をゼロにする」施策ではなく「費用の性質を外注費から人件費に変える」施策だと捉えたうえで、総額を比較する必要があります。
即戦力になるまで時間がかかる
未経験の社員をSEO担当に据える場合、検索エンジンの仕組みやツールの使い方といった基礎の習得に3〜6か月、自分で仮説を立てて施策を回し成果が見え始めるまでに半年〜1年程度かかるのが一般的な目安です。SEOは施策を実行してから結果が出るまでに数週間〜数か月のタイムラグがあるため、「試して学ぶ」サイクルそのものに時間がかかります。
この期間はサイトの成長が止まるだけでなく、検索意図を読み違えた記事の量産でサイト全体の評価を下げる、内部リンクの整理で重要ページへの導線を切ってしまう、といった初期に起こりやすい失敗のリスクもあります。立ち上げ期に経験者のレビューを挟める体制があるかどうかが、この期間を短縮できるかの分かれ目です。
検索アルゴリズムの最新動向の把握が疎かになりやすい
Googleは年に数回のコアアップデートに加え、スパム対策やコンテンツ品質に関するアップデートを随時実施しており、近年はAI Overviewsの登場で検索結果の見え方自体も変わっています。SEO会社は複数のクライアントサイトの変動を横断して見られるため、「今回のアップデートはどの種類のサイトに影響したか」という傾向を早期に把握できます。社内担当者は自社サイトの動きしか観測できず、判断の母数が圧倒的に少ないのが構造的な弱点です。
日常業務に追われると情報収集は後回しになり、1年前の常識で施策を続けた結果、いまは推奨されない手法(過度なキーワード詰め込み、質より量の記事量産など)に労力を割いてしまう例もあります。複数の情報源を定期的に確認する時間を業務として確保することが、この弱点を補う最低条件です。
インハウスSEOに必要なスキル・人材要件
内製化がうまく進まない企業の多くは、「SEOができる人」を漠然と探しています。しかしSEOは複数の専門分野の集合であり、必要なスキルを分解して「誰がどこを担うか」を決めないと、採用も育成も進みません。実務上は次の4分野に分けて考えると整理しやすくなります。
| スキル分野 | 具体的な業務内容 | 必要な知識・ツール | 習得難度の目安 |
|---|---|---|---|
| キーワード設計・戦略 | ターゲットキーワードの選定、検索意図の分類、トピッククラスターの設計、優先順位付け | 検索意図の理解、競合分析、キーワード調査ツール、事業・顧客理解 | 事業理解が前提のため社内人材が向く。基礎習得3か月〜 |
| テクニカルSEO・内部対策 | クロール・インデックス管理、サイト構造・内部リンク設計、構造化データ、表示速度改善 | HTML/CSSの読解、CMSの仕様理解、Search Console、PageSpeed Insights | 開発部門との連携が必須。専門性が高く外注併用も多い |
| コンテンツ制作 | 構成案作成、執筆・編集、専門家監修の手配、リライト | 検索意図に沿った構成力、文章力、E-E-A-Tを意識した情報設計 | 執筆自体は外部化しやすいが、構成・編集は社内に持ちたい |
| データ分析・効果測定 | KPIモニタリング、流入・CVの要因分析、レポーティング、施策の効果検証 | Search Console、GA4、スプレッドシート、Looker Studio等のBIツール | 数字を読む基礎があれば習得しやすい。3か月〜 |
キーワード設計・戦略
どのキーワードを狙い、どの順番でコンテンツを作るかを決める分野です。単に検索ボリュームの大きい語を並べるのではなく、「顧客が購買に至るまでにどんな疑問を検索するか」を起点に、認知段階・比較検討段階・購入直前段階のキーワードを地図のように整理します。この分野は、商材の強み・顧客の悩み・営業現場の言葉を知っている社内人材こそ強みを発揮できる部分であり、内製化で最初に社内に持つべきスキルといえます。
実務では、キーワードごとに検索意図(知りたい[Know]、行きたい[Go]、したい[Do]、買いたい[Buy])を分類し、既存ページで対応できるものと新規作成が必要なものを仕分けたうえで、上位表示の難易度と事業への貢献度で優先順位を付けます。この設計が甘いと、記事を何十本作っても成果につながりません。
テクニカルSEO・内部対策
検索エンジンがサイトを正しくクロール・インデックスできる状態を保ち、評価を適切に伝えるための分野です。具体的には、XMLサイトマップやrobots.txtの管理、重複ページのcanonical設定、内部リンク構造の設計、構造化データの実装、Core Web Vitalsをはじめとするページエクスペリエンスの改善などが含まれます。
SEO担当者自身がコードを書く必要はありませんが、「何が問題で、何を直してほしいか」を技術者に正確に伝えられる読解力は必要です。Search Consoleのインデックス登録レポートやページエクスペリエンスレポートを読み、優先度を判断できるレベルが目標になります。専門性が高いため、内製化の初期は外部の技術監修を併用する企業が多い分野です。
コンテンツ制作
検索意図を満たすコンテンツを企画し、執筆・編集・公開・改善する分野です。執筆作業そのものは外部ライターに委ねやすい一方、構成案の設計と編集判断は社内に残したい部分です。何を伝えるべきかを決めるのは事業側の知識であり、ここを外に出すと「一般論としては正しいが実際の顧客には響かない」記事が量産されます。
近年は、経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)が評価の重要な観点となっており、実際に社内にある一次情報(自社データ、実務で得た知見、専門家の見解)を盛り込めるかどうかが差になります。当社のSEOラボでも、実際に検証した結果や実運用で得た知見を記事に反映することを基本方針としており、これは外注では再現しにくい、内製ならではの強みです。
データ分析・効果測定
施策の成果を数値で把握し、次の打ち手を決める分野です。Search Consoleでクエリ別の表示回数・クリック数・順位を追い、GA4でオーガニック流入からのコンバージョンを計測し、両者を突き合わせて「順位は上がったがクリックされていない」「流入は増えたがCVにつながっていない」といった課題を切り分けます。
実務で求められるのは高度な統計ではなく、「変化に気付き、原因の仮説を立て、施策に結び付ける」ことです。週次で主要キーワードの順位と流入を確認し、月次で施策単位の振り返りを行うルーティンを作れば、数字を読む基礎があれば十分に回せます。ここで得た知見をキーワード設計に戻すサイクルができると、内製チームの精度は継続的に上がります。
インハウスSEOのチーム体制・役割分担
必要なスキルが4分野あるからといって、最初から4人以上を揃える必要はありません。重要なのは、人数ではなく役割を明確にし、判断の責任者を1人に集約することです。一般的なインハウスSEOチームの役割を整理すると、次のようになります。
| 役割 | 主な責任 | 求められるスキル | 兼任・外部化の目安 |
|---|---|---|---|
| メディア責任者(オーナー) | SEOの目的・KPIの決定、予算確保、経営層への報告 | 事業理解、意思決定、社内調整 | マーケティング部門長などが兼任するのが一般的 |
| SEOディレクター | キーワード戦略、施策の優先順位付け、効果測定、全体の進行管理 | SEO全般の知識、分析力、プロジェクト管理 | 内製化の中核。専任が望ましい |
| 施策実行者(テクニカル担当) | 内部対策の実装、CMS設定、開発部門との調整 | HTML/CSS、CMS、Search Consoleの理解 | Web担当者や開発者が兼任。技術監修のみ外部化も可 |
| コンテンツディレクター | 構成案作成、ライターへの指示、品質管理、リライト判断 | 検索意図の理解、編集力、E-E-A-Tの視点 | 初期はSEOディレクターが兼任することが多い |
| ライター・編集者 | 執筆、校正、入稿 | 文章力、テーマ分野の知識 | 外部ライター活用が一般的。専門性が高い分野は社内執筆 |
最小構成としては、SEOディレクター1名(専任または業務時間の半分以上を確保)+外部ライターから始めるのが現実的です。ディレクターが戦略・分析・構成案を担い、執筆を外部に出し、技術的な実装はWeb担当者や制作会社に依頼する形です。この体制で月数本のコンテンツ制作と既存ページの改善を回しながら、成果と社内理解が育った段階でコンテンツディレクターを分離する、という段階的な拡張が失敗しにくい進め方です。
当社のSEOラボの運用でも、企画・執筆・分析を工程として分けつつ、「何をやるか」の判断は1人のディレクターに集約しています。判断者が複数いると「先月と今月で方針が変わった」状態になりやすいためで、人数の多さより判断の一貫性を優先することをおすすめします。
内製と外注の判断基準
内製化はあらゆる企業にとっての正解ではありません。ご自身の状況が次のどちらに近いかを確認したうえで、内製・外注・その組み合わせを選ぶのが実務的です。
内製化に向いている企業の特徴
- SEOに業務時間の半分以上を割ける担当者を置ける(または採用できる)
- 月に複数本のコンテンツを継続的に作る必要があり、外注すると制作費が積み上がる
- 商材の専門性が高く、社内の知識なしでは質の高いコンテンツが作れない
- 経営層や上司がSEOの重要性を理解しており、成果が出るまで半年〜1年待てる
- 複数サイト・複数事業でSEOを行っており、知見を横展開できる
外注(または外注中心)が向いている企業の特徴
- SEOに専任者を置く余裕がなく、兼任者の稼働も週数時間にとどまる
- 短期間で一定の成果を出す必要があり、育成期間を待てない
- サイトの規模が小さく、月1〜2本の更新と基本的な内部対策で足りる
- 大規模サイトの技術的な改修など、専門性の高い施策が中心
- 社内にSEOの判断ができる人がおらず、まず何から手をつけるべきかの整理が必要
| 比較項目 | 内製(インハウスSEO) | 外注(SEO会社への委託) |
|---|---|---|
| 費用の性質 | 人件費・ツール費が固定的に発生。コンテンツ量が増えても単価は上がりにくい | 月額費+成果物単価。量が増えるほど総額が積み上がる |
| ノウハウ | 判断の過程が社内に残り、資産化する | レポートとして結果は残るが、判断力は外部に残る |
| スピード | 気付いた当日〜数日で修正可能 | 定例・依頼を経るため2〜4週間かかることが多い |
| 専門性・情報量 | 自社サイトの観測に限られ、最新動向の把握は担当者の努力に依存 | 複数サイトの知見と最新動向に基づく提案が期待できる |
| 立ち上がり | 未経験なら成果まで半年〜1年程度 | 契約直後から専門家の施策が始まる |
| 向くケース | 継続的なコンテンツ運用、専門性の高い商材、中長期で資産を作りたい企業 | 短期で成果が必要、専任を置けない、技術的に高度な施策が中心の企業 |
実際には「戦略と判断は社内、執筆と技術改修は外部」というセミインハウスが多くの企業にとって着地点になります。どちらか一方を選ぶのではなく、「何を社内に残し、何を外に出すか」を業務単位で決めることが判断の本質です。
インハウスSEOで使う主なツール
内製化にあたって最初に揃えるべきツールは、無料のものだけでも十分に運用を始められます。有料ツールは、無料ツールで足りない部分(競合分析、大量のキーワード調査、順位の自動記録)が明確になってから導入するほうが、費用対効果を判断しやすくなります。
| 用途 | ツール例 | 費用感(一般的な目安) | 主な使いどころ |
|---|---|---|---|
| 検索パフォーマンス計測 | Google Search Console | 無料 | クエリ別の表示回数・クリック・順位、インデックス状況、ページエクスペリエンスの確認。内製の必須ツール |
| アクセス解析 | Googleアナリティクス(GA4) | 無料 | オーガニック流入のセッション数・CV数・ランディングページ別の成果を計測 |
| 競合・被リンク・キーワード調査 | Ahrefs、Semrush、当社のキーワードファインダーなど | 月額数万円台から | 競合サイトの流入キーワード分析、被リンク調査、大量のキーワード候補の抽出 |
| 順位計測 | 各種順位チェックツール(当社のBULLなど) | 無料〜月額数万円 | 主要キーワードの順位を日次で自動記録し、変動を早期に検知 |
| テクニカル診断 | PageSpeed Insights、Screaming Frog SEO Spiderなど | 無料〜年額数万円 | 表示速度の計測、サイト全体のクロール、タイトル重複やリンク切れの洗い出し |
| レポーティング | Looker Studio、スプレッドシート | 無料 | Search ConsoleとGA4のデータを統合したダッシュボード作成、経営層向け報告 |
| コンテンツ制作支援 | 構成案・校正支援ツール、生成AI | 無料〜月額数千円 | 見出し構成の下書き、表記統一、校正。最終判断は人が行う前提で活用 |
注意したいのは、ツールはあくまで判断の材料を出すもので、何を書くか・何を直すかまで決めてくれるわけではない点です。競合分析ツールが示す「上位サイトの平均文字数」や「共起語」をそのまま追いかけると、どのサイトも似た内容になり差別化要素が失われます。ツールは現状把握と仮説の材料に使い、何を書くか・何を直すかは社内の顧客理解に基づいて判断する、という役割分担を最初に決めておくことが大切です。
インハウスSEOの費用・工数の相場
内製化の検討で経営層からもっとも問われるのが「結局いくらかかるのか」です。内製は人件費、外注は委託費という形で費用の性質が異なるため、月額換算で並べて比較する必要があります。以下はいずれも一般的な目安であり、地域・業界・求めるレベルによって変動します。
| 体制 | 内訳・想定稼働 | 月額の目安(一般的な相場) |
|---|---|---|
| 内製:専任1名 | 月160時間前後の稼働。人件費(給与+社会保険料等の会社負担)を月額換算 | 40万〜60万円程度 |
| 内製:兼任1名 | 週20時間(月80時間前後)をSEOに充てる場合の人件費按分 | 20万〜30万円程度 |
| 内製:ツール費 | 有料の競合分析・順位計測ツールを1〜2種類導入 | 3万〜10万円程度 |
| 内製:外部ライター併用 | 月5本前後の記事執筆を外部委託(1本1万〜3万円程度) | 5万〜15万円程度 |
| 外注:SEOコンサルティング | 戦略立案、データ分析、施策提案、月次定例。助言中心なら10万円以下、実行支援を含むと30万〜50万円 | 10万円以下〜50万円程度 |
| 外注:コンテンツSEO一式 | データ分析+コンテンツ企画で50万円程度〜、記事制作1本3万〜5万円程度×5〜10本 | 75万〜100万円程度〜 |
| 外注:記事制作のみ | 構成・執筆・校正を含む1本あたりの単価 | 1本3万〜5万円程度(専門分野は10万円超も) |
月額を比べると、専任1名+ツール+外部ライター併用の内製体制で月50万〜80万円程度、コンテンツ制作まで含めた外注で月75万〜100万円程度からとなり、コンテンツ量が多いほど内製の優位が出やすい構造です。ただし内製には立ち上げ期の育成コスト(成果が出るまでの半年〜1年分の人件費)が上乗せされるため、1年目だけなら外注のほうが安く済むこともあります。2〜3年の中期で総額を比べるのが妥当です。
工数の面では、SEO記事1本を企画から公開まで社内で行う場合、キーワード調査と構成案に2〜3時間、執筆に6〜8時間、校正・図解・入稿に2〜3時間、合計10〜14時間程度が一般的な目安です。既存記事のリライトは1本2〜4時間、月次の分析・レポートに4〜8時間程度を見込みます。専任1名(月160時間)で新規記事を月6〜8本作りながら分析と改善も回す、というのが現実的な上限の感覚で、これを超える本数を求めるなら執筆の外部化が前提になります。費用の詳細はSEO対策の費用相場で項目別に整理しています。
インハウスSEOの始め方(内製化ロードマップ)
いきなり完全内製を目指すと、経験不足の状態で判断を積み重ねることになり、遠回りになりがちです。当社が多くの企業を見てきた経験でも、外部の知見を借りて土台を作り、段階的に社内へ移す進め方のほうが定着率が高い傾向があります。3つの段階に分けて解説します。
STEP1:外部コンサルの知見を借りながら、社内担当者を育てる
最初の半年〜1年は、SEOコンサルティング会社と契約しつつ、社内の担当者を「窓口」ではなく「一緒に施策を考える立場」に置きます。ここで重要なのは会社選びの基準で、単に施策を代行してくれる会社ではなく、提案の根拠を説明し、社内担当者に判断の考え方を伝えてくれる会社を選ぶことです。「なぜこのキーワードなのか」「なぜこのページを先に直すのか」を毎回確認し、判断の過程を社内の記録に残していきます。
この段階で身に付けるべきものは、ツールの操作よりも「SEOの判断の型」です。定例会では提案を受け取るだけでなく、事前に社内で仮説を立てて持ち込み、コンサルタントの見解と突き合わせると習得が早まります。会社の選び方はSEO対策・コンサルティング会社おすすめ11選で詳しく解説しています。
当社の相談では、1ページを決めて修正箇所を具体化し、見本として同じ考え方をほかのページへ広げる進め方を検討しました。社内で進める場合も、最初の1ページで「修正内容・確認者・公開担当」をそろえておくと、2ページ目以降は同じ手順で進められます。
STEP2:施策を振り返り、ナレッジを社内に蓄積する
コンサルと並走した施策の結果が出始めたら、「何をやって、何が動いて、何が動かなかったか」を施策単位で振り返り、社内のドキュメントとして整理します。具体的には、施策の一覧(対象ページ・変更内容・実施日)、順位や流入の推移、成功・失敗の要因の考察、次に同じ状況が起きたときの対応方針、という4点を最低限記録します。
ここで蓄積されたナレッジが、後に外部依存を減らす基盤になります。当社のSEOラボでも、実際に行った施策の検証結果を記録・整理し、その一部を記事として公開してきました。記録は担当者が交代しても判断の水準を維持するための仕組みでもあります。担当者が社内向けに勉強会を開き、他部署にSEOの考え方を共有できるようになれば、次のステップへの準備が整います。
STEP3:内製化の度合いを決め、完全内製またはセミインハウスへ移行する
ナレッジが蓄積され、社内担当者が自力で施策の優先順位を判断できるようになった段階で、外注の範囲を縮小します。このとき「全部を社内でやる」と決める必要はなく、業務単位で内製・外注を仕分けるのが現実的です。たとえば、キーワード戦略・分析・構成案は社内で行い、執筆の一部と大規模な技術改修だけを外部に残す、という形です。
完全内製に移行する場合でも、年に数回のスポットでの外部レビュー(アルゴリズム変動時の相談、施策方針の第三者チェック)を残しておくと、内製の弱点である「情報の偏り」を補えます。内製化の完了とは外注をゼロにすることではなく、判断を社内で握り、外部を「代行先」から「必要なときに使う相談先」に位置付け直すことです。
内製化後の主な業務
内製化が軌道に乗った後、SEO担当者の業務は「記事を書く」だけではなくなります。目標の設計から社内調整、サイト改善、成果の刈り取りまで、一連の業務を見通しておくことで、担当者の稼働配分と必要な協力部署が明確になります。
KPI設計
SEOのKPIは、最終目標(KGI)から逆算して、期間と数値をセットで定めます。たとえば「半年後にオーガニック検索経由の問い合わせを月30件から45件にする」というKGIに対し、KPIを「オーガニック流入セッションを月1万から1万5千に」「主要20キーワードのうち10位以内を8個から14個に」「指名検索(会社名・サービス名)の月間検索数を前年比120%に」のように、先行指標と結果指標を組み合わせて設定します。
先行指標(インデックス数、順位、表示回数)は施策の効果が早く反映されるため、担当者の日々の判断に使います。結果指標(流入、CV、指名検索数)は経営層への報告に使い、四半期単位で見直します。ここで順位だけをKPIにしないことが重要です。順位が上がっても事業への貢献が見えなければ、社内の支持は得られません。AI Overviewsの表示によりクリックされにくい検索も増えているため、表示回数と流入の関係も継続的に観察する必要があります。
関係部署との調整
SEOは1部署では完結しません。記事の専門的な内容確認は事業部門に、サイト改修は開発部門に、表現のチェックは法務や広報に依頼することになり、それぞれの部署にとってSEOは「本業ではない追加の依頼」です。担当者に求められるのは、依頼の背景(この修正でどの指標がどう動く見込みか)を相手の言葉で説明し、優先順位を交渉する力です。
実務上は、月次レポートを関係部署に共有し、「先月お願いした修正でこのページの流入が○%伸びました。次はこのページの改修をお願いしたいです」と成果と次の依頼をセットで伝える運用が機能しやすいです。
サイト改善
タイトル・見出し・meta descriptionの最適化、内部リンクの整理、構造化データの実装、重複コンテンツの統合、Core Web Vitalsやモバイル対応といったページエクスペリエンスの改善が中心です。Search Consoleのレポートを定期的に確認し、インデックスされていない重要ページ、クリック率の低いページ、順位が下落したページを洗い出して優先順位を付けます。
「影響の大きいページから」「工数の小さい修正から」の2軸で優先順位を付けると開発部門との調整もしやすく、修正の前後で数値を記録して効果を確認する習慣がここでも必須です。
コンテンツ制作
キーワード設計で定めた優先順位に沿って、新規記事の企画・制作と既存記事のリライトを進めます。新規制作とリライトの比率は、サイトの成熟度によって変わります。記事数が少ない立ち上げ期は新規中心、一定の記事数がある段階では、順位が11〜20位で停滞している記事や、流入はあるがCVにつながっていない記事のリライトのほうが、投下時間あたりの効果が高いことが多いです。
制作時には、冒頭で結論を示す、独自の一次情報や実務経験を盛り込む、根拠となるデータや出典を明示する、といった点を品質基準として明文化し、外部ライターにも共有します。この基準の有無がコンテンツ品質の安定度を決めます。
コンバージョン率の最適化(CRO)
流入を増やしても、そのページから問い合わせや購入につながらなければ事業成果にはなりません。流入の多いページに適切なCTA(資料請求・問い合わせボタン)を配置する、記事の内容と遷移先のランディングページの訴求を一致させる、入力フォームの項目を減らす、といった改善で、同じ流入からより多くの成果を得ることができます。
「どのキーワードからの流入が成果につながりやすいか」を知っているのはSEO担当者自身であり、その知見はCTAの配置や訴求の設計に直結します。改善の考え方や計算方法はコンバージョン率(CVR)の記事で詳しく解説しています。
インハウスSEOのよくある失敗と回避策
内製化の失敗は、スキル不足よりも運用設計の不備から起こることが多いです。当社がこれまで見てきた中で特に多い3つのパターンと、それぞれの回避策を整理します。
兼任による停滞
もっとも多い失敗は、他業務との兼任で始めた担当者の稼働が、繁忙期に「ゼロ」になることです。SEOは短期間で結果が出ないため、目に見えて締め切りのある業務に優先順位を奪われやすく、更新が数か月止まると、順位・流入の低下という形でようやく問題が顕在化します。この時点で再開しても、回復にはさらに数か月かかります。
回避策は、兼任であっても「週○時間はSEOに充てる」と業務として明示的に確保し、上司がそれを承認することです。曖昧な兼任ではなく、稼働割合を評価項目に組み込むことで、他業務に押し流されにくくなります。あわせて、月1本でも更新を止めない最低ラインを決めておくと、停滞のダメージを抑えられます。
属人化(ナレッジが個人に留まる)
担当者が優秀であるほど起こりやすいのが、判断の根拠や施策の履歴がその人の頭の中にしかない状態です。担当者の退職や異動でSEOの知見が一気に失われ、後任が「なぜこのページはこういう構成なのか」を理解できず、ゼロからやり直すことになります。
回避策は、施策管理表(対象・内容・日付・結果)、キーワード設計の意図を記したドキュメント、月次レポートの蓄積、の3点を共有ドライブなどに残し、月に一度は担当者以外がその記録を読んで理解できるかを確認することです。当社のSEOラボで施策とその結果を記録に残す運用を続けているのは、この属人化を防ぐためでもあります。
知識・手法が古くなる
内製化から1〜2年が経ち、社内のやり方が固まってくると、外部の変化を取り込む機会が減ります。検索アルゴリズムの変化やAI検索の普及で前提が変わっているにもかかわらず、以前に成功した手法を続けてしまい、気付いたときには競合に追い抜かれている、という状況です。
回避策は、Google検索セントラルの公式情報、信頼できる国内外のSEOメディア、実務者のコミュニティなど性質の異なる情報源を組み合わせ、週に一定の時間を情報収集に充てることです。あわせて年に1〜2回、外部の専門家にサイトの状態と施策方針をレビューしてもらうと、社内では気付けない偏りを修正できます。
社内での合意形成・経営層の巻き込み方
インハウスSEOが定着している企業には、共通して「経営層がSEOを理解し、成果が出るまでの時間を許容している」という特徴があります。逆に、担当者が孤軍奮闘している状態では、成果が出る前に予算や人員が削られ、内製化は頓挫します。経営層を巻き込むための実務的な進め方を3つ挙げます。
1. SEOの目的を事業の言葉に翻訳する
経営層にとって「順位が上がった」は成果ではありません。「検索経由の問い合わせが月○件増え、広告費に換算すると月○万円分の流入を無償で獲得している」というように、事業指標と費用対効果で語ることが、理解と支持を得る近道です。KPI設計の段階から、経営層が判断に使う指標を織り込んでおきます。
2. 勉強会・研修で「共通言語」を作る
SEOの基礎(検索エンジンの仕組み、なぜ時間がかかるのか、何がリスクなのか)を、経営層と関係部署に短時間で共有する場を設けます。目的は専門知識の習得ではなく、「SEOは1か月で結果が出るものではない」「記事の質を落とせば逆効果になる」といった前提を揃えることです。外部の専門家を招くと、社内担当者が言うより受け入れられやすいことも多いです。
3. 小さな成功を、早く、繰り返し報告する
半年後の大きな成果を待つのではなく、「リライトした記事が3週間で順位を5つ上げた」「特定のキーワードで初めて1ページ目に入った」といった小さな成果を月次で報告し続けます。成果の実感が積み重なると、次の予算や人員の判断がしやすくなります。トップが定例に参加し、自らSEOの数字を確認する状態まで持っていけると、内製化は安定します。
AI検索(LLMO・AI Overviews)時代のインハウスSEO
検索結果の上部に生成AIによる要約を表示するAI Overviewsの展開や、ChatGPT・Perplexityなどの生成AIで情報を探す行動の広がりにより、「検索順位を上げる」だけでは流入が確保できない場面が増えています。AIの回答に引用・参照されるための最適化はLLMO(Large Language Model Optimization)やAIO、GEOなどと呼ばれ、SEOと隣接する新しい分野として注目されています。
生成AIに引用されやすいコンテンツには、いくつかの共通する特徴が指摘されています。
- 質問に対して冒頭で直接、簡潔に答えている(結論先出し)
- 主張の根拠となるデータや出典が明示されている
- 他のサイトには書かれていない一次情報(自社データ、実務経験、専門家の見解)を含む
- 見出し構造が論理的で、1つの見出しが1つの問いに対応している
- 企業・著者の情報が明確で、信頼性を確認できる
これらの要件を満たすうえで、インハウスSEOには構造的な優位があります。一次情報を持っているのは事業側であり、それをコンテンツに変換できるのは社内の人材だからです。外部のライターが一般論をまとめた記事は、生成AIが既に持っている知識と重なりやすく、引用される理由がありません。日々の実務データ、顧客から実際に寄せられる質問、社内の専門家の見解といった情報を記事に落とし込めるかどうかが、AI検索時代の差別化要素になります。
当社のSEOラボでは、実際に検証した結果や運用経験を記事に反映することを一貫して重視してきましたが、AI検索の時代にその重要性はさらに増していると感じています。AI Overviewsの表示状況や生成AIからの参照流入の計測も、内製チームのモニタリング項目に加えておくとよいでしょう。
内製化が難しいときの対処法
ここまで読んで「専任者は置けない」「必要なスキルが揃わない」と感じた場合でも、選択肢はゼロか百かではありません。ご自身の状況に合わせて、次の3つのパターンから現実的な形を選ぶのが実務的です。
一部を外注する(セミインハウス)
社内に残すのは「判断」に関わる部分(キーワード戦略、優先順位付け、効果測定)に絞り、執筆や技術改修といった実行部分を外部に出します。社内担当者の稼働が週10時間程度でも、判断を握っていればノウハウは社内に残ります。もっとも多くの企業に適した形です。
全部を外注する
現時点で社内に担当者を置く余裕がまったくない場合は、一連の施策をSEO会社に委託しつつ、月次の定例には必ず社内の責任者が出席し、提案の根拠を確認する習慣を付けます。これだけでも「将来内製化するときの土台」は作れます。委託先の選定では、施策の中身を隠さず説明してくれるかを基準にすると、後の内製化がしやすくなります。
伴走型のコンサルティングを利用する
「内製化を進めたいが、何から手をつけるかの判断に自信がない」という場合は、実行は社内で行いながら、戦略や施策の優先順位付けといった判断の部分だけを外部のSEOコンサルに伴走してもらう進め方があります。代行型と異なり、社内担当者が判断の過程を一緒に経験するため、契約終了後にノウハウが社内に残ります。当社でも、社内にノウハウを残すことを前提としたSEOコンサルティングを提供しています。内製化の立ち上げ期に判断を補いたいときの選択肢として検討してください。
執筆や更新は社内で行い、優先順位の判断だけを相談する進め方もあります。
契約の前に、提案・原稿の作成・サイトへの反映・確認を、それぞれ誰が担当するかを整理しておきましょう。
「どこから直すべきか」の判断に迷う方は、ディーボのSEOコンサルを1回無料で体験できます。
SEOコンサルの無料1回体験を申し込む
インハウスSEOに関するよくある質問(FAQ)
Q. インハウスSEOは何人から始められますか?
A. 1名から始められます。ただし、その1名がSEOに業務時間の半分以上を充てられることが条件です。戦略・分析・構成案を担当者が担い、執筆は外部ライター、技術的な実装はWeb担当者や制作会社に依頼する形が最小構成です。兼任で週数時間しか確保できない場合は、判断部分だけを社内に残すセミインハウスから始めるほうが現実的です。
Q. SEO未経験の社員でも内製化は可能ですか?
A. 可能ですが、基礎の習得に3〜6か月、自力で施策を回して成果が見え始めるまでに半年〜1年程度かかるのが一般的な目安です。立ち上げ期に外部コンサルの伴走や経験者のレビューを挟むと、遠回りするリスクを抑えられます。事業や顧客をよく知る社員は、キーワード設計やコンテンツの質で経験者にはない強みを発揮できることも多いです。
Q. 内製化して成果が出るまでの期間はどのくらいですか?
A. サイトの状態や競合状況によって大きく異なりますが、新規のコンテンツ施策では成果が見え始めるまでに半年程度、安定した流入増を実感できるまでに1年程度を見込むのが一般的です。既存記事のリライトや内部対策の改善は、数週間〜数か月で反応が出ることもあります。順位を保証することは誰にもできないため、期間はあくまで目安です。
Q. インハウスSEOの費用はどのくらいかかりますか?
A. 専任1名を置く場合、人件費の月額換算で40万〜60万円程度、ツール費で月3万〜10万円程度、外部ライターを併用する場合はさらに月5万〜15万円程度が一般的な目安です。兼任(週20時間程度)であれば人件費の按分で月20万〜30万円程度になります。いずれも目安であり、地域や求める人材のレベルによって変動します。
Q. 内製と外注はどちらが得ですか?
A. 一律の答えはありません。月に複数本のコンテンツを継続的に作り、2〜3年の中期で見るなら内製のほうが総額を抑えやすく、ノウハウも残ります。一方、短期で成果が必要な場合や、専任を置けない場合、月1〜2本の更新で足りる小規模サイトでは外注のほうが合理的です。「何を社内に残し、何を外に出すか」を業務単位で決めるセミインハウスが、多くの企業にとっての着地点になります。
Q. AI検索(AI Overviews・生成AI)への対策も内製でできますか?
A. むしろ内製に向いた分野です。生成AIに引用されるコンテンツの条件は、結論を冒頭で示すこと、根拠と出典を明示すること、他にはない一次情報を含むことなどで、実務データや専門家の知見を持つ社内チームこそ実現しやすい要件です。従来のSEOの基本を押さえたうえで、一次情報の発信と信頼性の明示を強化する方向で取り組むことをおすすめします。
まとめ
インハウスSEOは、外注費を削るための施策ではなく、SEOの判断力と知見を会社の資産として育てる取り組みです。この記事の要点を整理します。
- インハウスSEOの本質は「誰が手を動かすか」ではなく「誰がSEOの判断を握っているか」にある
- メリットは外注費の削減・ノウハウの蓄積・PDCAの高速化。デメリットは人件費・立ち上げ期間・最新動向の把握の難しさ
- 必要なスキルはキーワード設計、テクニカルSEO、コンテンツ制作、データ分析の4分野。最小構成はSEOディレクター1名+外部ライター
- 費用は専任1名で月40万〜60万円程度が一般的な目安。外注と比べるときは1年目ではなく2〜3年の総額で判断する
- 始め方は「外部の知見を借りて育成→振り返りとナレッジ蓄積→度合いを決めて内製化」の3段階
- 失敗の多くは兼任による停滞・属人化・知識や手法の古さ。稼働の明示、記録の仕組み、定期的な外部レビューで防ぐ
- AI検索時代は一次情報を発信できる内製チームの価値が高まる
ご自身に合った内製化の度合いを見極めるには、SEO全体の考え方と費用の構造を押さえておくことが前提になります。SEOとはの記事で基礎を、SEO対策の費用相場で費用の内訳を確認し、外部パートナーを検討する場合はSEO対策・コンサルティング会社おすすめ11選もあわせて参考にしてください。
記事を増やしても検索順位が上がらない…なぜ?
記事を増やしても検索順位が上がらない…なぜ?
順位が上がらない原因は、新しく足すものではなく、これまで作ってきたページの中にあることがあります。
例えば、同じ内容のページが複数のURLで存在している、サイト内のページ同士が同じキーワードを奪い合っている、Googleに認識されていないページがある、といった状態です。
こうした問題は、サイトを運用している側ほど気づきにくいものです。
ご依頼のURLをもとにサイト全体を調べ、見直すべき箇所と直す順番を無料でお伝えします。
検索順位を上げたり、検索流入を増やすにはSEOが重要!


