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社労士のSEO対策|社労士法の表示ルールと業務範囲・キーワード・口コミの扱いまで解説

社労士事務所のホームページを作ったのに問い合わせが増えない。助成金や労働トラブルのページをどこまで書いてよいのか分からない。顧問先に口コミを頼んでよいのかも不安。そう悩んでいる事務所の代表やWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。

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結論から言うと、社労士のSEO対策は「地域名+社労士」ではなく、業務名と労務の悩みの検索を入口にするのが基本です。そのうえで、社労士法の表示のルールと業務範囲を守ってページを書いていきます。

当社ツールで調べると、「東京 社労士」の月間推定検索数は72回にとどまります。一方で「労務相談」は4,320回、「社労士 相談」は1,520回、「助成金 社労士」は800回あります。整体院や歯科のように地域名で探される業種とは、検索のされ方が違うというわけです。

もう一つの前提が規制です。社労士の広告に「書ける事項」の限定はありませんが、施行規則と連合会会則が誇大・虚偽の表示を禁じ、受給率や「成功報酬」といった表現は社労士会が不適切な例として挙げています。

今回は社労士事務所の代表とWeb担当者に向けて、表示のルールと業務範囲、独自データに基づくキーワードの考え方、助成金ページの書き方、口コミの扱い、事務所の名称とGoogleビジネスプロフィールの注意点を解説します。

他の士業と共通する考え方は「士業のSEO対策」で、SEOそのものの基礎は「SEOとは」で解説しています。

この記事でわかること

  • 社労士の広告にかかる4層の規律(施行規則12条の11・連合会会則43条の4・品位・景品表示法)と、連合会がサイトを確認する仕組み
  • 「地域名+社労士」より業務名と労務の悩みの検索が入口になる理由(当社ツールaramakijake.jpの独自データ)
  • 助成金・労働トラブル・給与計算のページを、社労士法27条・弁護士法72条・税理士法52条で決まっている業務範囲の中で書く方法
  • 口コミと顧問先事例の扱い、事務所の名称とGoogleビジネスプロフィールで守ること

おすすめの読者層

  • 社労士事務所・社労士法人の代表で、Webからの問い合わせを増やしたい方
  • 社労士事務所のWeb担当者や、社労士のサイトを制作・運用する担当者
社労士のSEO対策|表示のルールと業務範囲から解説
目次
  1. 1. 社労士のSEOで最初に押さえること(表示のルールと業務範囲)
  2. 2. 社労士のキーワードの考え方(地域名より業務名と悩み)
  3. 3. 社労士のサイトに必要なページと業務範囲を守る書き方
  4. 4. 使えない表現と口コミ・顧問先事例の扱い
  5. 5. 事務所の名称とGoogleビジネスプロフィール
  6. 6. 社労士のSEO対策についてよくある質問
  7. 7. まとめ
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1. 社労士のSEOで最初に押さえること(表示のルールと業務範囲)

全国社会保険労務士会連合会によれば、社会保険労務士の登録者数は2025年3月31日時点で46,237人です。10年前の2015年3月31日時点の39,331人から約1.18倍に増えました。

内訳は開業が24,819人(53.7%)、勤務等が17,291人(37.4%)、社労士法人の社員が4,127人(8.9%)です。社労士法人は同じ時点で3,103法人あり、2015年3月31日時点の752法人から約4.1倍になりました。特定社会保険労務士は14,405人で、登録者の約3割です。

出典: 連合会「社会保険労務士白書2025年版」第2章、同「社会保険労務士白書2024年版」第2章(2015年3月31日時点の数値)

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社労士の広告にかかる4層の規律

社労士の広告には、医療法のような「書ける事項」の限定列挙がなく、表示は原則として自由です。ただし、次の4層の規律が重なってかかります。

階層条項内容
法律社労士法1条の2・16条品位を保持し、公正な立場で誠実に業務を行う。信用・品位を害する行為の禁止
省令社労士法施行規則12条の11第2項業務の広告で、重要事項について著しく事実に相違する表示や、著しく優良・有利と誤認させる表示の禁止
会則連合会会則43条の4第3項・第4項誇大・虚偽の事項で相手方を欺くおそれのある広告・宣伝の禁止。承諾のない広告メールの送信の禁止
法律景品表示法障害年金の請求代行など個人が相手の業務では優良誤認・有利誤認・ステマ規制の対象。BtoB業務への適用は一次資料で確定できない

施行規則は社労士法に基づく省令なので、違反は懲戒の対象になりえます(社労士法25条の3)。懲戒は戒告・1年以内の業務停止・失格の3種類です(同25条)。この場合、「BtoBだから景品表示法は関係ない」と考える前に、施行規則12条の11は事業主向けの広告にもかかることを押さえてください。

出典: 社会保険労務士法 1条の2・16条・25条・25条の3(e-Gov法令検索)、社会保険労務士法施行規則 12条の10・12条の11、連合会会則 43条の4・44条(令和6年11月29日施行)、景品表示法 1条・5条

連合会は社労士のサイトを確認する仕組みを運用している

連合会は、社労士が運営するサイトを検索・確認するシステムを運用し、「連合会が示す指針」に基づいて会員の情報発信を指導しています(令和7年度・令和8年度事業計画)。この指針は公開されていないので、所属会に確認してください。

不適切な表示が見つかると、都道府県会の注意勧告(社労士法25条の33)から連合会の指導・勧告(会則44条)、厚生労働大臣の懲戒へと進みうる流れです。

出典: 連合会 令和7年度事業計画書 p.6、同 令和8年度事業計画(案)p.9、同「懲戒処分事案」

独占業務の範囲と3号業務

社労士法2条1項の業務のうち、社労士でない者が報酬を得て業として行えないのは1号・2号業務です。例えば、申請書等の作成・提出代行・事務代理(1号〜1号の3)と、賃金台帳などの帳簿書類の作成(2号)です。違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(法27条・32条の2)。

一方、相談・指導(3号業務)は独占業務ではなく、社労士でないコンサル会社でも行えます。令和7年6月25日施行の改正で「労務監査」が3号業務に含まれると明記されました。

ただし、社労士でない者は「社会保険労務士」「社労士」の名称を使えません(法26条)。この業務範囲が、キーワード選びと業務ページの書き方の両方の土台になります。

出典: 社会保険労務士法 2条・26条・27条・32条の2、厚生労働省「社会保険労務士法の一部を改正する法律の概要」、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(社労士の業務)

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2. 社労士のキーワードの考え方(地域名より業務名と悩み)

社労士を探す事業主の検索は、大きく次の3つに分けられます。

  • 「東京 社労士」のように地域名から探す
  • 「就業規則 作成」「給与計算 代行」のように業務名から探す
  • 「労務相談」「36協定」のように悩みや制度を調べる

企業が社労士をどう探すかを示す公的な統計は確認できていないので、当社ツールの検索数から言える範囲で書きます。

「地域名+社労士」の検索は主要都市でも月100回前後

地域「〇〇 社労士」「〇〇 社会保険労務士」
東京72データなし
大阪112112
横浜112112
名古屋11240
福岡11256
札幌7256
京都5688

※当社ツール「aramakijake.jp」によるGoogleの月間推定検索数(2026年9月25日調べ)。推定値なので、実際の検索回数とは異なる場合があります。

「東京 社労士」でも72回で、大阪・横浜・名古屋・福岡はいずれも112回です。区や駅の単位ではさらに小さく、例えば「新宿 社労士」は40回でした。

比較のために同じツールで調べた「大阪 歯医者」は2,880回です(「歯科のSEO対策」)。「大阪 社労士」の約26倍で、社労士は地域名で探される回数が桁違いに少ないことが分かります。

そのため、市区町村ごとに地域ページを量産しても入口は大きくなりません。地域ページは対応エリアを説明する1ページにとどめ、登録した事務所以外の窓口は書かないのが現実的です(第5章)。

業務名と労務の悩みの検索は地域名より一桁以上大きい

キーワード月間推定検索数対応するページ
36協定59,200労務の解説コンテンツ
労務相談4,320労務相談・顧問のページ
社労士事務所3,520トップページ・事務所案内
社労士 相談1,520労務相談・顧問のページ
社労士 無料相談1,040初回相談の案内
助成金 社労士800助成金のページ
社労士 とは800社労士の業務範囲の解説
特定社労士704労働トラブル(ADR)のページ
就業規則 作成576就業規則のページ
給与計算 代行472給与計算のページ
助成金 申請代行384助成金のページ
社労士 顧問料312料金ページ
労働保険 手続き312労働保険・社会保険の手続のページ

※出典・調査日は上の表と同じ。

「労務相談」だけで4,320回あり、「東京 社労士」の60倍です。「社労士 相談」と「社労士 無料相談」を合わせると2,560回で、相談したい人が社労士という職種を指定して探しています。

「36協定」は59,200回と桁が違います。ただし、労働者や人事担当者が制度を調べる検索も含まれるので、そのまま問い合わせにつながる検索ではありません。労務の解説コンテンツの入口として大きい、という位置づけです。

社労士のサイトでは、地域ページより業務ページと労務の解説コンテンツが検索の入口になりうる、というのがこのデータから言える範囲です。例えば「就業規則 作成」「給与計算 代行」「労働保険 手続き」は、いずれも第3章で扱う業務ページに対応します。

ちなみに、「社労士」単体は72,400回、「社会保険労務士」は39,600回あります。資格や試験を調べる検索が混ざっている可能性があり、内訳はこのツールでは分かりません。単体の語は目標にしません。

「社労士事務所」と「社会保険労務士事務所」の呼び方

「社労士事務所」は3,520回、「社会保険労務士事務所」は1,520回で、略称のほうが2倍以上検索されています。

そのため本文では「社労士事務所」を一般的な呼び方として自然に使ってかまいません。ただし、事務所名として示す箇所(サイト名、titleの事務所名の部分、ロゴ、Googleビジネスプロフィールのビジネス名)は登録した名称のままにします。

登録名を略した「〇〇社労士事務所」を事務所名として使えるかは一次資料で確定できないので、使う場合は所属する都道府県会に確認してください(第5章)。

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3. 社労士のサイトに必要なページと業務範囲を守る書き方

検索する事業主がサイトで知りたいのは、「何を頼めるのか」「いくらかかるのか」「誰が担当するのか」「助成金は使えるのか」「トラブルのときに何をしてくれるのか」です。この5点に、業務範囲の中で正確に答えるページを揃えます。

業務ページは1号・2号・3号業務の範囲で書く

就業規則の作成・届出、給与計算に伴う賃金台帳の作成、労働保険・社会保険の手続、労務相談・労務監査は、いずれも社労士法2条の業務です。連合会は、従業員10人未満の事業場の就業規則の作成も帳簿書類の作成(2号業務)に当たると説明しています。

業務ページでは、どの手続を代行し、どこまでが相談・指導なのかを分けて書きます。例えば「労務監査」は、法令と就業規則の遵守状況を監査する3号業務として説明できます。

出典: 連合会「社労士じゃナイト、出来ないことがある。」、厚生労働省「改正法の概要」

助成金ページに書くことと書かないこと

「助成金 社労士」は800回あり、事業主の関心が高い業務です。厚生労働省の雇用関係助成金の申請書類の作成・提出代行は社労士の業務で、社労士でないコンサル会社が報酬を得て行うことはできません(社労士法27条、共通要領0901)。

助成金ページには、対象となる助成金の要件、手続の流れ、要件を満たさなければ受給できないこと、不正受給のペナルティを書きます。受給率・成功率・受給額の強調は書きません。

都道府県会の一つである茨城県社会保険労務士会の公式FAQ(以下「社労士会の公式FAQ」)では、「受給率○○%、成功率○○%」は要件を満たすことで支給が決まる公的な給付にふさわしくない表現とされています。「成功報酬」という言葉も、手続代行の結果を「成功」と表現すること自体が適切でないとされています。

報酬を結果連動にすること自体の可否は一次資料で確定できないので、所属会に確認してください。

受給額についても、金額を広告するだけでは不適切とされています。事例で金額に触れる場合も、見出しや強調には使わず、受給額は状況で異なることと、要件を満たさなければ受給できないことを同じ箇所に明示します。

不正受給に関与した社労士は、事業主と連帯して返還する義務を負い、5年間は提出代行による申請が受理されず、労働局で氏名と事務所名が公表されます。

連合会が公表している懲戒30件(令和8年9月17日現在)のうち、助成金が関係する処分は22件でした。助成金は集客の柱であると同時に、懲戒の大半を占める領域でもあるというわけです。

提携の形にも注意が必要です。コンサル会社が社労士業務を含めて一括で受託し社労士に再委託する形は、コンサル会社が法27条違反になり、社労士も法23条の2(非社労士との提携の禁止)違反になります。「提携先経由で助成金案件を獲得」というページは作れません。

紹介料を払って案件を受ける送客ポータルも、運営者が申請手続まで引き受けていたり、提携や三者間の契約をうたっていたりすれば同じく法23条の2の問題になり、労働トラブルの案件の紹介は弁護士法72条の「周旋」に当たるおそれがあります。

可否を正面から判断した一次資料はないので、掲載や契約の前に所属する都道府県会に確認してください。

労働社会保険諸法令に基づかない補助金(経済産業省系など)は社労士の業務ではありません。行政書士の登録がないまま報酬を得て申請書類を作成すると、名目を問わず行政書士法19条に触れうるので、助言の範囲や行政書士との連携を確認してください。

出典: 社会保険労務士法 23条の2・27条、厚生労働省「雇用関係助成金に共通の支給要領」0901・0902、同「雇用関係助成金の不正受給について」、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(社労士の職業倫理)、連合会「懲戒処分等事案」、行政書士法 1条の3・19条、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(社労士の業務)、弁護士法 72条

労働トラブルのページは特定社労士のADR代理に限って書く

特定社会保険労務士が代理できるのは、労働局の紛争調整委員会のあっせん・調停と都道府県労働委員会のあっせん、厚生労働大臣が指定する団体のADRに限られます。指定団体のADRで紛争の目的の価額が120万円を超える場合は、弁護士との共同受任が必要です。

手続の外で相手方と交渉すること、労働審判や訴訟の代理をすることはできません。裁判所では補佐人として弁護士とともに出頭できるだけです。例えば「労働審判もお任せください」「未払残業代の請求を代行」は書けない表現です。

令和8年5月13日、三重県社会保険労務士会所属の社労士が業務停止6か月の懲戒処分を受けました。労働者の代理人として未払賃金を交渉し、和解合意文書を作成して成功報酬を請求したためです。弁護士法72条違反で罰金の略式命令が確定していました。

労働トラブルのページでは、あっせん・調停の代理と手続についての相談を社労士の業務として書き、交渉や訴訟は弁護士につなぐことを明記します。付記を受けていない社労士が「特定社会保険労務士」と表示することもできません。

出典: 社会保険労務士法 2条・2条の2、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(特定社会保険労務士)、弁護士法 72条・77条、連合会 懲戒処分の理由(令和8年5月13日)

税務との境界も明記する

税務代理・税務書類の作成・税務相談は税理士の業務で、税理士でない者は無償でも行えません(税理士法52条)。令和7年6月5日には、福島県社会保険労務士会所属の社労士が業務停止3か月の処分を受けています。確定申告書類を作成して報酬を得ていたことと、雇用調整助成金の申請業務を放置したことが理由です。

給与計算に付随する年末調整や源泉所得税の計算をどこまで行えるかは、正面から扱った一次資料が見つかりません。給与計算ページでは税務の部分を税理士と連携して行うと書き、線引きは専門家に確認してください。

出典: 税理士法 2条・52条・59条、国税庁「税理士制度のQ&A 6 税理士法違反行為」、連合会 懲戒処分の理由(令和7年6月5日)

料金ページと代表紹介は登録どおりに書く

社労士の報酬は自由化されていますが、受任前に依頼者へ報酬の基準を示す義務があります(施行規則12条の10)。サイトへの掲載そのものは義務ではありません。

それでも料金ページには、顧問料や手続ごとの料金の目安と追加費用がかかる条件を載せます。重要事項を故意に告げないことは施行規則12条の11第1項で禁じられています。

「社労士 顧問料」「社労士 費用」はそれぞれ312回あり、料金ページは検索の入口にもなる、というわけです。

代表・スタッフ紹介では、登録番号・所属会・特定社労士の付記の有無を正確に書きます。社労士でないスタッフを「社労士」と表示することはできず、この略称の使用制限は令和7年7月5日施行の改正で明記されました(法26条)。

Googleの検索品質評価ガイドラインは、経済的安定に関わる話題を「YMYL」の類型として挙げ、E-E-A-Tの中心は信頼性だとしています。労務・助成金はこれに該当しうるので、代表紹介と著者表示は省けません。

出典: 茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(報酬基準)、厚生労働省 施行通知 第3の3、Google「検索品質評価ガイドライン」

労務の解説コンテンツは公正な立場で書く

「36協定」「労務相談」の検索に応える解説コンテンツは、情報提供そのものに社労士法上の制限がありません。例えば法改正の解説、手続の流れ、就業規則の見直しポイントは書けます。記事の書き方は「SEOライティングとは」で説明しています。

ただし、内容には制約があります。労働条件の不当な引き下げや保険料逃れなど、法令に反する方法を指南する内容は書きません。社労士法15条は、労働社会保険諸法令に違反する行為について指示や相談に応じることを禁じており、社労士法で最も重い罰則が付いています。

連合会も平成27年に、保険料を不当に引き下げる脱法的行為を指南する広告等を批判する会長声明を出しています。

社労士法1条の2は「公正な立場」を求めています。社労士会の公式FAQでも「100%〇〇の味方です」(例: 100%経営者の味方)や「社会保険料削減」は不適切な例に挙がっています。

事業主向けに解雇や懲戒の法的な要件と手順を解説するのは問題ありませんが、「残業代をゼロにする方法」のような検索に、支払いを免れる方法で答えるページは作れないというわけです。

出典: 社会保険労務士法 1条の2・15条・32条、連合会 会長声明(平成27年12月25日)、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(社労士の職業倫理)

業務ページは独占業務と相談・指導を分けて書き、他の士業の業務には踏み込まない

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4. 使えない表現と口コミ・顧問先事例の扱い

「受給率」「成功報酬」「No.1」などの使えない表現

表現扱い根拠
「受給率○%」「成功率○%」不適切社労士会の公式FAQ。要件で支給が決まる公的な給付にふさわしくない
「成功報酬」表現として不適切同FAQ。報酬体系そのものを禁じた規定は見つからず、所属会に確認
「必ず受給」「100%受給」不可事実に反する。施行規則12条の11第2項・会則43条の4第3項に当たりうる
「100%〇〇の味方です」(例: 100%経営者の味方)「お客様第一主義」不適切同FAQ。法1条の2の公正な立場に疑問を抱かせる
「社会保険料削減」不適切同FAQ。労働者の福祉に反する。連合会の会長声明
「No.1」「地域一番」根拠がなければ不可施行規則12条の11第2項。個人向け業務では景表法の優良誤認にも当たりうる。社労士に限った一次資料はない

「創業○年・顧問先○社」のような実績の数値は、事実であれば書けます。ただし、数えた時点と数え方を示し、根拠を残してください。

出典: 茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(社労士の職業倫理)、消費者庁「表示に関するQ&A」

顧問先の事例やロゴは承諾を得てから載せる

開業社労士と社労士法人の社員には守秘義務があり、業務上知り得た秘密を正当な理由なく漏らすことはできません(社労士法21条)。事務所の職員など使用人その他の従業者にも同じ義務があります(27条の2)。社労士会の公式FAQでは、本人の承諾がある等の正当な理由がある場合には開示できるとされています。

なので、顧問先の社名・ロゴ・事例を載せるときは、事前に顧問先の承諾(書面が望ましい)を得ることが前提です。顧問契約の事実自体が法21条の「秘密」に当たるかを判断した一次資料はないので、承諾なしの掲載はおすすめしません。

障害年金など個人の顧客の事例は、病歴が要配慮個人情報に当たります(個人情報保護法2条3項)。第三者に提供するには本人の同意が必要です(同法27条1項)。事例でも受給額の強調は避けます。

出典: 社会保険労務士法 21条・27条の2、個人情報の保護に関する法律 2条3項・27条1項

口コミの依頼で守ること

社労士には医療機関のような体験談の禁止規定はなく、基準になるのはGoogleのマップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシーです。金銭・割引・無料サービスなどのインセンティブと引き換えに口コミを依頼することと、肯定的な口コミだけを選んで募ることが禁止されています。

インセンティブを提供せず、評価や内容に影響を与えずに実体験に基づく投稿を募ることは認められています。

「満足度の高い顧問先にだけ依頼する」「満足していそうな相手やタイミングを見計らって依頼する」という方法は、この選別に当たりうるのでおすすめしません。依頼するなら、手続の完了時など全員に共通のタイミングで同じ形で案内し、投稿するかどうかは相手に任せます。

顧問先に依頼する場合は、社労士ならではの留保が2つあります。1つは守秘義務です。口コミへの返信で、投稿者が書いていない契約内容や手続の事実に触れてはいけません。

もう1つは利益相反です。同じポリシーは「現在または過去の雇用関係、契約関係や顧問関係」に基づく投稿を利益相反の例に挙げています。例えば、事務所の職員や家族の投稿は明らかに対象です。顧問先の投稿がこれに当たるかはポリシーの文言からは判断できないので、当社は顧問先への依頼は控えめにすることをおすすめします。

障害年金など一般消費者が相手の業務では、景品表示法のステルスマーケティング告示の対象にもなります。事業者が投稿の内容に関与した口コミは事業者の表示とみなされます。BtoB業務への適用は一次資料で確定できないので、同じ運用にしておくのが安全です。

自社サイトに「お客様の声」を載せる場合は、本人の承諾を得て改変せずに掲載し、受給額の強調は避けます。

出典: Google「マップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシー」、消費者庁 ステルスマーケティング告示の運用基準

「受給率○%」「成功報酬」などの表現は使わず、顧問先の事例は承諾を得てから載せる

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5. 事務所の名称とGoogleビジネスプロフィール

事務所の場所と名称は登録どおりにする

開業社労士は、厚生労働大臣の許可を受けた場合を除き、事務所を2つ以上設けられません(社労士法18条1項)。事務所の名称と所在地は登録事項です(14条の2)。社労士会の公式FAQでは、登録した事務所以外の場所を相談窓口として案内したり広告したりすることを法18条違反としています。

同じFAQは、「○○障害年金相談センター」のように登録名と異なる屋号で社労士業務を引き受けることも社労士法違反とし、行政区画の地名を冠した名称は公的機関と誤解されるおそれがあるとしています。登録名以外の屋号での広告は、存在しない事務所名による虚偽の広告に当たるという整理です。

この場合、「○○助成金サポートセンター」のように登録名と異なる屋号を掲げた業務別のサイトと、市区町村ごとにバーチャルオフィスを借りてGoogleビジネスプロフィールを作る施策は、社労士ではどちらも使えません。バーチャルオフィスはGoogleのガイドラインでも登録できません。

社労士法人は従たる事務所を置けますが、各事務所にその都道府県会の会員である社員を常駐させる必要があります(25条の16)。

登録名と異なるサービス名やドメイン名(「○○事務所の障害年金サポート」など)をどこまで使えるかも一次資料で確定できないので、所属会に確認してください。

出典: 社会保険労務士法 14条の2・18条・25条の16、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(事務所や窓口の設置)、同(社労士の職業倫理)、同(社会保険労務士法人の複数事務所設置)

Googleビジネスプロフィールはビジネス名を登録名だけにする

「社労士事務所」のような検索で表示される地図と事務所一覧の枠(ローカルパック)の情報源が、Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)です。

Googleはローカル検索の結果を主に「関連性」「距離」「知名度」で決めるとしており、口コミの数と評価は知名度を構成する要素の一つです。仕組みは「ローカルSEOとは」と「SEOとMEOの違い」で説明しています。

ビジネス名は、社会保険労務士会に登録した事務所名(法人なら「社会保険労務士法人○○」)と一致させます。Googleのガイドラインはビジネス名に宣伝文句・サービス名・所在地情報を加えることを禁じており、登録した事務所名で広告するという社労士側のルールも重なります。

例えば「〇〇社労士事務所 助成金・障害年金 △△駅前」のような登録は、Googleのガイドラインに反し、登録名と異なる名称での広告として社労士会の指導の対象にもなりえます。ビジネス名を工夫する余地はない、というわけです。住所は登録した事務所だけで、カテゴリは業務に近い具体的なものを選びます。

ただし、「社会保険労務士」の専用カテゴリの有無は公式ヘルプで確認できなかったので、登録時に編集画面で確認してください。説明文や投稿にも施行規則12条の11と会則43条の4がかかる前提で書きます。

ちなみに、投稿の更新頻度そのものが評価を上げるという公式の説明はありません。

出典: Google「ローカル検索結果のランキングを改善するヒント」、Google「ビジネス情報のガイドライン」、Google「業種を管理する」

リスティング広告と営業メールの注意点

リスティング広告の広告文にも、施行規則12条の11と会則43条の4が同じようにかかります。「必ず受給」「受給率○%」は広告文でも使えません。

もう一つ確認が必要なのが、Google広告の「政府発行書類と行政サービス」ポリシーです。このポリシーは、福祉関連の給付や保健関連の給付制度の申請支援を制限対象のカテゴリに挙げており、日本は除外地域に入っていません。

障害年金や助成金の申請代行の広告がこのポリシーの対象になるかは確認できていません。対象になると、Googleの認証を受けない限り広告を掲載できません。出稿前に、このポリシーのヘルプページにある認証または適用除外の申請手順に沿って、Googleに確認してください。

営業メールは、相手方の承諾を得ずに広告を送信することが会則43条の4第4項で禁止されています。

出典: Google広告ポリシー「政府発行書類と行政サービス」

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6. 社労士のSEO対策についてよくある質問

Q1. 「〇〇市 社労士」の地域ページは作るべきですか?

対応エリアを説明するページを1つ作るのは問題ありません。ただし、検索数は主要都市でも月100回前後で、量産しても入口は大きくなりません。登録した事務所以外の住所や電話番号を窓口として載せることは社労士法18条の問題になります。

Q2. 助成金ページで「受給率」や「成功報酬」を書けないなら何を書けばよいですか?

対象となる助成金の要件、手続の流れ、必要な書類、要件を満たさなければ受給できないこと、不正受給のペナルティです。申請代行は社労士の業務で、社労士でない者は報酬を得て行えない(社労士法2条・27条)と書くと、コンサル会社との違いも伝わります。

報酬は受任前に依頼者へ基準を示す義務があるので、料金ページにも金額と算定方法を載せておくと説明が一貫します。

Q3. 顧問先にGoogleの口コミを頼んでもよいですか?

顧問先全員に同じ形で案内し、投稿するかどうかと内容を相手に任せる形であれば、Googleのポリシー上は認められている依頼です。ただし、顧問先の投稿が同ポリシーの「契約関係や顧問関係」に基づく利益相反に当たるかは判断できません。

当社は控えめな案内にとどめることをおすすめします。

Q4. 労務のコラムで「残業代を減らす方法」のような記事を書いてもよいですか?

おすすめしません。法令解説は自由に書けますが、労働条件の不当な引き下げや保険料逃れを指南する内容は社労士法15条に触れうるからです。同じテーマなら「36協定と時間外労働の上限」のように、法令の遵守を軸にした解説にします。

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7. まとめ

  • 社労士の広告に「書ける事項」の限定はないが、施行規則12条の11・会則43条の4・品位の規律がかかる。連合会はサイトを確認する仕組みを運用中
  • 「地域名+社労士」は主要都市でも月100回前後。「労務相談」4,320回など業務名と悩みの検索が入口になりうる
  • 助成金は要件・流れ・ペナルティを書き、受給率・成功報酬・受給額の強調は書かない。労働トラブルはADR代理に限り、税務は税理士と連携する
  • 顧問先の事例は承諾が前提。口コミは選別せず、顧問先への依頼は守秘義務と利益相反に留保を付ける
  • 事務所は1か所・登録名で。登録名と異なる屋号のサイトと架空拠点のGoogleビジネスプロフィールは不可。リスティング広告はGoogle広告のポリシーを出稿前に確認

社労士のSEOは、「何を・誰が・どの範囲で・いくらで」引き受けるのかを業務範囲の中で正確に書く積み重ねです。断定を避けた箇所は、所属する都道府県会や専門家に確認してから運用してください。他業種は「業種別SEO対策ガイド」をご覧ください。

監修者 金田一健次(株式会社ディーボ 執行役員)

この記事の監修者

金田一 健次 きんだいち けんじ

株式会社ディーボ 執行役員。2006年入社、SEO・リスティング広告の運用を中心にウェブマーケティングに従事。無料SEOツール群(hanasakigani、aramakijake等)やBULL、キーワードファインダーの開発を主導し、現在はSEO・GEO対策の普及と技術的アプローチの探求に努める。

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SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?

検索順位の推移

SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?

検索順位が上がらない理由は、SEO対策の質が低いからです。

例えば、ユーザーの検索意図を無視したり、関連性の低いコンテンツを増やす、内部リンクの最適化など疎かにします。
この場合、SEO対策の質が下がります。
そうなれば、ページやサイト自体の品質が上がらないので、Googleに評価されづらくなります。
結果、検索順位が上がらないというわけです。

こうした悪い状況を回避する為に、サイトの欠点を調査して上位化に必要な対策をご案内します(無料)。

検索順位を上げたり、検索流入を増やすにはSEOが重要!


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