英会話教室のSEO対策|契約の決まりで作る入会ページと入会金・実績の表示
英会話教室のホームページを作ったのに、体験レッスンの申込みが増えない。「入会金0円キャンペーン」をいつまで載せてよいのか、「TOEIC平均〇点アップ」と書いてよいのか、子どもの写真をどこまで出せるのかも分からない。そう悩んでいる英会話教室の経営者やWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、英会話教室のSEO対策は、入会ページを特定商取引法の契約書面と同じ費目で作り、入会金と実績の表示を根拠のある形にそろえるのが基本です。2か月を超え総額5万円を超えるコースは特定継続的役務提供で、書く項目が法律で決まっています。
当社ツールで調べると、「英会話」の月間推定検索数は132,000回で、「英会話教室」の21,680回の約6倍でした。「英会話 アプリ」「英会話 初心者」は各26,480回です。「英会話」単体の検索が「英会話教室」を大きく上回る、というのがこの数字から言える範囲です。
今回は英会話教室の事業者とWeb担当者に向けて、「英会話」の検索の中身・契約の決まりで決まる入会ページ・入会金と実績の書き方・子ども向けクラスのページ・Googleビジネスプロフィールと講師や口コミの扱いを解説します。
SEOそのものの基礎は「SEOとは」で、ページの書き方は「SEOライティングとは」で解説しています。
この記事でわかること
- 「英会話」132,000回には「英会話 アプリ」「英会話 初心者」など教室以外の検索も大きいこと(当社ツールaramakijake.jpの独自データ)と、教室に通う理由を説明するページの作り方
- 2か月超かつ総額5万円超のコースは特定継続的役務(オンラインも含む)であること、契約書面と同じ費目の料金ページ、クーリング・オフと中途解約の上限、入会金の精算の書き方
- 「入会金〇円→0円」への措置命令(2025年10月)と二重価格の基準、「平均〇点アップ」「No.1」に要る根拠、体験談の打消し表示の限界、教育訓練給付の表示のルール
- 子ども向けクラスの表記と写真の保護者同意、預かりの届出の目安、「幼稚園」などの名称の制限、教室ごとのGoogleビジネスプロフィール、講師と求人の書き方、口コミの決まり
おすすめの読者層
- 英会話教室・英語教室・子ども英会話教室の経営者で、体験レッスンの申込みを増やしたい方(特に入会金キャンペーン・実績・体験談の表示や、料金ページ・規約の書き方に迷っている方、子ども向けクラスの写真や預かりの扱いを確認したい方)
- 英会話教室のサイト・料金ページ・コースページ・求人ページ・Googleビジネスプロフィールを制作・運用するWeb担当者と、SEO・広告の担当者
1. 「英会話」の検索は教室探しだけではない
「英会話」単体は教室とスクールを足した数の約4倍
| 検索語 | 月間推定検索数 | 語の種類 |
|---|---|---|
| 英会話 | 132,000 | 単体 |
| 英会話 アプリ | 26,480 | 学び方 |
| 英会話 初心者 | 26,480 | レベル |
| 英語教室 | 26,480 | 教室 |
| 英会話教室 | 21,680 | 教室 |
| オンライン英会話 | 21,680 | 学び方 |
| 英会話スクール | 11,840 | 教室 |
| 英会話 オンライン | 9,680 | 学び方 |
| 子ども英会話 | 6,480 | 対象 |
| ビジネス英会話 | 5,280 | 目的 |
| 英会話 おすすめ | 5,280 | 比較 |
| 英会話 ネイティブ | 2,320 | 講師 |
| 英会話 独学 | 1,280 | 学び方 |
| 英会話 マンツーマン | 1,280 | 形式 |
※当社ツール「aramakijake.jp」によるGoogleの月間推定検索数(2026年9月26日調べ)。推定値なので、実際の検索回数とは異なる場合があります。
「英会話」132,000回は、「英会話教室」21,680回と「英会話スクール」11,840回を足した33,520回の約4倍です。表には「英会話 アプリ」「オンライン英会話」「英会話 独学」のように、教室に通わない学び方の語も並びます。
「英会話」単体の検索は、教室を探す検索とは限りません。教室の語を含む検索より、含まない検索のほうが大きいというわけです。
「英会話」1語で上位を狙うより、教室に通う理由を説明するページを持つのが当社の考えです。例えば対面で講師と話せること、通える場所と時間、子ども向けクラスの有無は、アプリや独学のページには書けない内容です。
「英会話教室」「英語教室」「英会話スクール」の3語は、同じ教室を指す別の表記なので、どれか1つだけに寄せる理由はありません。当社は、3語のうち自社の名称に使っている語をトップページの見出しに置き、残る2語も本文に入れることをおすすめします。
教室の市場は2024年に減り統計は終了した
経済産業省の特定サービス産業動態統計調査では、外国語会話教室の2024年の売上高は614億3,300万円、受講生数は412万1,818人です。2023年の638億7,700万円・431万9,666人から、どちらも減りました(売上高は約3.8%減、受講生数は約4.6%減)。
この調査は2024年12月調査で終了し、以降の更新はありません。教室を営む事業所を対象にした統計で、オンライン専業の事業者が含まれるかは資料に明記がありません。
通う教室の市場が縮んでいる中では、上位表示だけで受講生が増える前提には立てないと当社は考えています。
出典: 経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」調査の結果(外国語会話教室・2024年年間補正値)
2. 入会ページの中身は契約の決まりで決まる
2か月超かつ総額5万円超のコースは特定継続的役務提供
英会話教室の「語学の教授」は、特定商取引法の特定継続的役務です(施行令別表第四)。契約期間が2か月を超え、支払総額が5万円を超える契約が規制の対象になります(41条1項、施行令24条)。
総額には授業料だけでなく、入会金・施設利用料・購入が必要な教材の代金も含めます(消費者庁の通達)。対面かオンラインかは問いません。英検・TOEICなど資格試験のための語学の教授も該当し、除かれるのは入学試験対策と学校教育の補習に特化したものだけです。
| 契約の形 | 特定継続的役務提供に当たるか | 中途解約で請求できる上限 |
|---|---|---|
| 3か月コース・6か月一括払いなどで総額5万円超 | 当たる。対面・オンラインとも | 開始前は1万5,000円。開始後は提供済みレッスンの対価+5万円または契約残額の20%の低い額 |
| 英検・TOEIC対策コースで同じ条件 | 当たる(語学の教授に含まれる) | 同上 |
| 有効期限のないチケット制で総額5万円超 | 当たる。期限がなければ期間の基準を常に超えるとみなす | 同上 |
| 1か月ごとの月謝制・自動更新 | 原則として当たらないとされるが、教材の販売で複数月の拘束があれば当たり得る。語学への当てはめは専門家に確認 | ― |
| 2か月以内または総額5万円以下 | 当たらない | この類型の上限はない。解約料は消費者契約法9条の「平均的な損害」を超える部分が無効 |
出典: 特定商取引に関する法律 41条・49条、同法施行令 24条・25条・別表第四、消費者庁・経済産業省「特定商取引に関する法律等の施行について」(令和6年11月19日)第4章、消費者庁「特定商取引に関する法律・解説」第4章 特定継続的役務提供(令和7年6月1日時点版)、消費者庁「特定継続的役務提供Q&A」、消費者契約法 9条
料金ページは契約書面と同じ費目で書く
対象の契約では、契約前に概要書面、契約後に契約書面を渡す義務があります(42条1項・2項)。契約書面には、入学金・入会金・授業料・施設整備費・検定料・教材の価格など費目ごとの明細と合計、レッスンの回数や時間数の総計、講師の資格に特約があればその内容を書きます(施行規則93条・94条)。
書面の記載事項は法律で決まっているものなので、料金ページをこの書面と同じ費目で作れば、ページと書面に食い違いが出ません。例えば「月謝8,800円〜」だけの表示は、入会金と教材費が契約のときに初めて分かる形です。
当社は、料金ページに費目ごとの単価と回数、合計を並べ、最低価格には「グループ・月4回の場合」のような条件を同じ場所に書くことをおすすめします。
「ネイティブ講師が担当」「TESOL保有の講師」を売りにするなら、講師の資格に関する特約として契約書面に書き(施行規則93条1項4号)、ページの表現と在籍する講師の実態を一致させることを当社はおすすめします。
効果と実績の広告には誇大広告の禁止がかかる
特定継続的役務提供の広告には、43条の誇大広告の禁止が直接かかります。対象は、役務の内容・効果や目的、国や地方公共団体や著名な法人の関与、対価・提供期間・解除に関する事項などです(施行規則103条)。
著しく事実に相違する表示と、著しく優良・有利と誤認させる表示が禁止で、100万円以下の罰金の対象です(72条)。主務大臣は根拠資料の提出を求めることができ、出せなければ指示・業務停止の適用では誇大広告とみなされます(43条の2)。
例えば「〇〇市教育委員会後援」「〇〇大学と提携」は、事実に反していれば地方公共団体や著名な法人の関与についての誇大広告に当たります。
クーリング・オフと中途解約は規約の書き方を縛る
契約書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフができ、教材など関連商品も同時に解除できます(48条)。8日を過ぎても、受講者はいつでも中途解約できます(49条1項)。請求できる上限は表のとおりで、これより受講者に不利な特約は無効です(49条7項)。
通達と解説は、精算に使う単価は契約時の単価が上限で、キャンペーン価格で契約したなら精算もその単価だとしています。解除のときだけ高い単価を適用する特約は無効です。
入会金を「返還しない」とする特約も無効です(Q&A)。入会金のうち、入会手続やレベルチェックなど初期費用に当たる合理的な範囲は、契約書面の精算方法に内訳と中途解約時に請求する旨を書いておけば請求できます。書いていなければ、精算ルールに従って返す性格の金銭です。
規約やよくある質問に「入会金は返金不可」「中途解約は通常料金で再計算」と書くと、無効な特約であるうえに、解除に関する事項の不実告知になり得ます。
レッスン1回のキャンセル規定と、契約の解除は別の話です。この2つを同じ見出しの下に混ぜないでください。
出典: 特定商取引に関する法律 42条・43条・43条の2・44条・48条・49条・72条、同法施行規則 93条・94条・103条、消費者庁 特定商取引法通達(令和6年11月19日)第4章、消費者庁 特定商取引法解説 第4章(令和7年6月1日時点版)、消費者庁「特定継続的役務提供Q&A」
Webで有料コースの申込みを受けるなら通信販売の表示も要る
無料体験の申込みフォームは通信販売ではありませんが、Web上で有料コースの申込みを受ければ通信販売に当たります(2条2項)。この場合、料金・支払時期と方法・提供時期・解除に関する事項・事業者名などの表示(11条)と、申込みの最終確認画面の表示(12条の6)が求められます。
最終確認画面には、レッスンの回数や期間などの分量、総額、自動更新の有無、解約の方法と期限を出します。
消費者庁のガイドラインは、サブスクリプションで期間や回数の定めがあればその内容、無期限ならその旨、自動更新ならその旨も表示するとしています。
出典: 特定商取引に関する法律 2条・11条・12条の6、消費者庁「通信販売の申込み段階における表示についてのガイドライン」(令和6年11月19日)

3. 入会金・キャンペーン・実績の書き方
「入会金〇円→0円」を毎月出した教室が措置命令を受けた
2025年10月17日、消費者庁は英会話教室を運営する会社に、景品表示法の有利誤認(5条2号)で措置命令を出しました。自社サイトで2024年9月から2025年4月まで毎月、「入会金 一般 20,000円(税込22,000円)▶0円」のように表示していました(12月は「▶半額」)。
問題は、比較対照にした「通常の入会金」に、最近相当期間にわたって支払わせた実績がなかったことです。
価格表示ガイドラインは、比較対照価格が最近相当期間にわたって販売されていた価格でなければ、不当表示のおそれがあるとしています。目安は、セール開始前8週間のうち過半の期間にその価格で募集していたことです。通算2週間未満か、その価格で募集した最後の日から2週間以上たっていれば当たりません。
「通常入会金〇円」と書けるのは、その金額で最近相当期間にわたって募集していた場合か、いつ・どれだけの期間の金額かを正確に添える場合だけです。毎月更新する「今月限定」の入会金0円は、この条件を満たしにくい形です。
入会金を取らないなら、「入会金はありません」と書けば足ります。二重価格にする理由はないと当社は考えています。
出典: 消費者庁「景品表示法に基づく措置命令について」(令和7年10月17日)、景品表示法 5条・7条、消費者庁「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」第4
「平均〇点アップ」「達成率〇%」は母数と測定方法がないと書けない
「TOEIC平均150点アップ」「目標達成率75%」「3か月で話せる」は、内容の優良さを示す表示です。消費者庁が根拠資料の提出を求め、出せなければ優良誤認とみなされます(景品表示法7条2項)。特商法43条の「役務の効果」の表示でもあります。
不実証広告の指針は、根拠資料に「客観的に実証された内容」と「表示と実証された内容の対応」を求めています。自社に都合のよい結果になりがちな対象者の選び方は、統計的な客観性が確保されたものとはいえないとされています。
例えば「平均150点アップ」は、母数が受講生全員か、スコアを報告した人だけかで意味が変わります。集計期間と、測定方法が公開テストか自社の模試かも同じです。実績を出すなら、母数・期間・測定方法を数字と同じ場所に書き、根拠資料を保管してください。
「3か月で話せる」のような到達の断定は、役務の効果についての表示です。広告では特商法43条の誇大広告、勧誘の場面では44条1項1号の不実告知の問題になり得ます。「3か月で〇〇を目標にしたカリキュラム」と、目標として書きます。
「スコアアップ保証」「返金保証」は、受講回数・期間・返金の範囲などの条件を、保証の文言のすぐ隣に書きます。2023年1月の措置命令では、期限を付けた返金保証が期限後も利用できたことが有利誤認とされました。
「満足度No.1」は教育サービスに先例がある
2023年1月12日、消費者庁はオンラインの家庭教師サービスを提供する会社に、利用者満足度No.1や口コミ人気度第1位などの表示で措置命令を出しました。
満足度No.1の根拠にした委託調査は、回答者に自社と他社のサービスの利用の有無を確認していませんでした。口コミ人気度第1位の根拠にした調査は、条件を付けずに調査会社の登録会員全員を対象に、設定した人数に達するまで行ったものでした。
消費者庁のNo.1表示の報告書(令和6年9月)は、比較対象の範囲・調査対象者の選び方・調査方法・表示と調査結果の対応を、合理的根拠の要件として整理しています。自社のサービスを継続して利用している顧客だけや、社員・関係者を対象にした調査は不適切とされています。
この場合、書けるのは母数と時期と方法を添えた割合です。例えば「受講生アンケートで満足度〇%(〇年〇月・回答〇名)」は書けますが、そこから「地域No.1」「満足度No.1」に転じることはできません。
出典: 消費者庁「不実証広告規制に関する指針」、特定商取引に関する法律 43条・44条、消費者庁「景品表示法に基づく措置命令について」(令和5年1月12日)、消費者庁「No.1表示に関する実態調査報告書」(令和6年9月26日)
受講生の声とBefore/Afterは成功例だけを並べない
消費者庁の打消し表示の留意点は、体験談について、「個人の感想です。効果には個人差があります」と書いても、大体の人が効果を得られるという認識はほとんど変わらないとしています。効果を得られない人が相当数いるのに効果があった体験談だけを載せれば、打消し表示があっても問題になるおそれがあります。
「入会時450点→6か月後650点」型の事例を並べる構成は、この考え方に当たります。受講生の声は本人の同意を得た実在のものにし、受講期間・受講回数・自習の量といった前提を併記します。成果が出た人だけを選んで、「誰でもこうなる」と受け取られる作りにしないでください。
出典: 消費者庁「打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点」第4
教育訓練給付は指定講座だけが「対象」と書ける
教育訓練給付金は、厚生労働大臣が指定した講座を修了した場合に支給されます(雇用保険法60条の2)。指定は講座ごとで、教室や会社に対するものではありません。一般教育訓練の給付率は、受講費用の20%(上限10万円)です。
厚生労働省の指定要領とQ&Aは、「厚生労働大臣指定校」「受講すれば必ず支給される」「国、公共職業安定所(ハローワーク)から受講料の〇割が還付される」、指定の通知前の「指定予定」の表示を不適切な例に挙げています。割引を含めた受講料で申請を促す販売活動も禁止です。
対象講座を持つ教室は、講座名・指定番号・給付率と上限額・受給要件を書き、対象外のコースと分けて表示します。受講希望者が厚生労働省の講座検索システムで確認できる旨も添えます。
出典: 雇用保険法 60条の2、厚生労働省「教育訓練給付制度」、厚生労働省「教育訓練給付金支給対象教育訓練指定要領」第1-10(4)、厚生労働省「講座指定等に関するQ&A」7-1、厚生労働省「教育訓練講座検索システム」
4. 子ども向けクラスのページ
小学校英語の制度が説明の前提になる
文部科学省の学習指導要領で、小学校では2020年度から5・6年生で「外国語」が教科になり、3・4年生で「外国語活動」が行われています。子ども向けクラスのページで学年ごとの内容を説明するときの、前提になる制度です。
ちなみに、「小学校英語の補習」を売り文句にするコースは、特定継続的役務の「語学の教授」から除かれる学校教育の補習に当たる可能性があります。この場合は学習塾の区分に移るかどうかを含めて、専門家に確認してください。
出典: 文部科学省「平成29・30・31年改訂学習指導要領の趣旨・内容を分かりやすく紹介」
「子ども」の表記で検索数が大きく違う
「子ども英会話」は6,480回、「子供 英語教室」は5,280回です。一方、「子供 英会話」「幼児 英会話」「英会話 子供」「英語教室 子供」「オンライン英会話 子供」は、当社ツールで推定値が出ませんでした。「キッズ英会話」は472回、「英会話 小学生」は704回、「英会話 中学生」は1,040回です。
同じ意味の語でも、表記で数字が大きく変わるというわけです。当社は、「子ども英会話」をクラスページの見出しに使い、本文で「子供」「キッズ」の表記も自然に使うことをおすすめします。
写真・作品・声の掲載には保護者の同意が要る
顔が判別できるレッスン風景の写真や動画、名前の入った作品、発表会の音声は個人情報です。個人情報保護委員会のガイドラインは、本人が判別できる映像情報と、特定の個人を識別できる音声録音情報を個人情報の例に挙げています。
受講生ごとに整理して保管した写真や動画は個人データで、サイトやSNS、Googleビジネスプロフィールへの掲載は不特定多数への第三者提供に当たり、あらかじめ本人の同意が要ります(個人情報保護法27条1項)。入会時の書面で取得するなら、利用目的の明示も要ります(21条2項)。
掲載する対象が子どもなので、同意を取る相手も変わります。委員会のQ&Aは、一般的には12歳から15歳までの年齢以下の子どもについて、法定代理人等から同意を得る必要があるとしています。
例えば入会時の同意書に、掲載する媒体(サイト・SNS・チラシ・ビジネスプロフィール)と目的を書き、保護者の同意を取ります。同意をいつでも撤回できる手順も用意します。「顔をぼかす」だけでは、名前・制服・作品で識別できる場合が残ります。
出典: 個人情報の保護に関する法律 2条・21条・27条、個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」2-1、個人情報保護委員会 ガイドラインQ&A 1-62
預かりや送迎を兼ねるなら届出の要否を自治体に確認する
児童福祉法59条の2は、保育を行う業務を目的とする施設で認可を受けていないものに、都道府県知事への届出を義務づけています。英会話のレッスンそのものは保育ではありません。
ただし、こども家庭庁の指導監督の通知は、幼稚園や各種学校以外の幼児教育を目的とする施設でも、乳幼児が保育されている実態があれば児童福祉法の対象になるとしています。目安は、少なくとも1日4時間以上・週5日・年間39週以上、施設で親と離れることが常態になっている場合です(留意事項2)。
乳幼児の預かりを伴うプリスクール型はこの目安にかかりやすく、レッスン前後の長時間の預かりや送迎付きの学童型も、プログラムの内容・頻度・時間の長さ・年齢で判断されます。
目安に届くかどうかを含めて、都道府県か市の担当窓口に確認してください。届出をしないと、50万円以下の過料の対象です(62条の5)。
「預かりあり」「送迎あり」の表示は、対象の学年・時間帯・定員・料金の有無を事実どおりに書きます。送迎を有償にするなら、自家用自動車の有償運送を原則として禁じる道路運送法78条との関係が、届出とは別に生じます。
出典: 児童福祉法 59条の2・62条の5、こども家庭庁「認可外保育施設に対する指導監督の実施について」(令和6年3月29日、第2次改正 令和8年4月2日)、道路運送法 78条
認可のない教室は「幼稚園」「専門学校」の名称を使えない
学校教育法135条は、専修学校・各種学校その他の教育施設が、「幼稚園」「小学校」「大学」など学校の名称を使うことを禁じています。専修学校でない施設は、「専門学校」の名称も使えません。
「スクール」「アカデミー」「英語学院」は135条の制限外です。
「認定こども園」やこれと紛らわしい名称も、認定を受けていなければ使えません(認定こども園法31条)。「プリスクール」「英語保育園」を制限する規定は、児童福祉法の本則には見当たりませんでした。
出典: 学校教育法 135条、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(認定こども園法)31条

5. 教室のGoogleビジネスプロフィールと講師・口コミ
地域名の検索は横浜だけが大きかった
地域名と組み合わせた検索は、6都市と3駅を調べました。「横浜 英会話」「英会話 横浜」は各6,480回で、この大きさの数字は調べた中で横浜だけです。他は「英会話 大阪」「福岡 英会話」の各1,520回が上限で、「東京 英会話」は312回、「渋谷 英会話」は208回です。
語順は、大阪が「英会話 大阪」1,520回に対して「大阪 英会話」576回、福岡は逆に「福岡 英会話」1,520回に対して「英会話 福岡」1,040回でした。名古屋・札幌・横浜は、両方の語順が同数です。
調べた範囲では、地域名の検索は横浜を除いて小さく、語順の大小も都市ごとに違いました。都市ごとに両方の語順を調べ、大きいほうを教室ページのタイトルに置くのが当社の考えです。
プロフィールを作れるのは教室か訪問先のある事業者
地図枠の情報源はGoogleビジネスプロフィールです(「SEOとMEOの違い」)。Googleのガイドラインは、顧客が訪れることのできる実在の店舗や拠点、または顧客のいる場所に出向くことができるビジネスを対象にしています。
- 教室も訪問レッスンもないオンライン専業のスクールは、この要件に当たらずプロフィールを作れない。「不要」ではなく対象外
- 複数の教室があれば、教室ごとに1つ。同じ教室のキッズとビジネスなどコース分けは、名称・窓口・カテゴリが別の独立した部門でなければ分けられない(ビジネスにつき1つ)
- ビジネス名は、看板や書類で一貫して使っている名称にする。例えば「〇〇英会話 渋谷駅3分 マンツーマン」のように、地名・売り文句・営業時間を足すことは禁止
- 郵送先を借りているだけのバーチャルオフィスの住所では作れない。出張レッスンだけなら拠点の住所で1つ作り、サービス提供地域を設定する
順位は関連性・距離・知名度で決まり、口コミの数と評価が知名度に関わるとGoogleは説明しています(「ローカルSEOとは」)。同じページがヒントに挙げるのは、オーナー確認・情報を正確で最新に保つこと・口コミへの返信・写真の追加です。
口コミへの返信はヒントの1つで、「返信率」という指標としては説明されていません。SNS・サイトの訪問者数・投稿の回数は挙がっていません。投稿の回数で順位が決まるという説明は、Googleの公式ページにはないというわけです。
出典: Google「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」、Google「ローカル検索結果のランキングを改善するヒント」
「ネイティブ講師」は定義を決めて実態と合わせる
「ネイティブ講師」「外国人講師」「日本人バイリンガル講師」は、事実で定義が一貫していれば書けます。母語話者か、英語圏の出身か、国籍かを自社で決め、在籍する講師の実態と合わせます。実態と違えば優良誤認に当たり得ます(景品表示法5条1号)。
「英会話 ネイティブ」2,320回に対して、「英会話 外国人講師」は88回です。講師ページの語は「ネイティブ」に寄せ、そのうえで定義を書くのが当社の考えです。
講師の顔写真・出身・経歴は講師本人の個人情報で、本人の同意と利用目的の明示が要ります。人種や国籍を優劣として示す表示は、直接禁止する法令の有無にかかわらず使わないでください。
求人ページは国籍でなく能力で書く
職業安定法3条は、人種・国籍などを理由とする職業紹介・職業指導等での差別的取扱いを禁じています。募集広告には虚偽の表示や誤解を生じさせる表示をしてはならず、内容を正確かつ最新に保つ義務もあります(5条の4)。労働基準法3条は、国籍を理由とする労働条件の差別を禁じています。
厚生労働省の「公正な採用選考の基本」は、応募者の基本的人権の尊重と、適性・能力に基づく基準の2点を基本にしています。
この場合、「英語での指導経験〇年以上」「英語力〇〇以上(試験名と水準)」「TESOLなど指導資格の保有」のように、職務に必要な能力で書きます。「〇〇国籍限定」「外国人講師のみ募集」や、時給を国籍で分ける表示はこの趣旨に反します。年齢制限も、労働施策総合推進法9条で原則として認められません。
「ネイティブスピーカー限定」「英語を母語とする方」を条件にできる範囲と、語学講師の在留資格の書き方は、専門家に確認してください。
出典: 職業安定法 3条・5条の4、労働基準法 3条、労働施策総合推進法 9条、厚生労働省「公正な採用選考の基本」、景品表示法 5条
口コミは見返りなしで全員に依頼する
口コミの基準は、Googleマップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシーです。口コミの投稿や否定的な口コミの修正・削除と引き換えに、割引・無料のサービス・金銭などのインセンティブを提供することが禁止されています。
肯定的な口コミを選択的に募ること、その場で書くよう求めること、講師やスタッフなど利益相反のある人が投稿することも禁止です。
例えば「ご満足いただいた方に」だけ依頼する方法は、選択的な募集に当たり得ます。レッスン後のメールや教室の掲示で全員に同じ案内をし、投稿の有無と内容は相手に任せます。「口コミ投稿で教材プレゼント」も、見返りに当たります。
景品表示法のステルスマーケティング告示(2023年10月1日施行)が問題にするのは、事業者が投稿内容の決定に関与する場合です。運用基準は、ECサイトの例で、謝礼のクーポンを配っても投稿内容に一切関与しなければ事業者の表示に当たらないとしています。
反対に、「星5で」「この文面で」と内容を指定する依頼は事業者の表示です。講師やスタッフが受講生を装って投稿することはGoogleのポリシーが禁じる利益相反の投稿で、教室の指示や販促の目的があれば事業者の表示にも当たります。
「おすすめ英会話教室〇選」のランキング記事を掲載料やアフィリエイト報酬を払って書かせる場合も同じで、「広告」「PR」の明瞭な表示が要ります。
出典: Google「マップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシー」、内閣府告示第19号(令和5年3月28日)、消費者庁 ステルスマーケティング告示の運用基準 第2・第3
6. まとめ
英会話教室のSEOは、地域ページやブログを増やす前に、入会ページ・料金ページ・規約を特定商取引法の書面と同じ形にそろえ、入会金と実績の表示から根拠のないものを外す作業です。公開前に確認するのは、次の5つです。
- 検索語: 「英会話」1語で上位を狙う設計になっていないか。教室に通う理由と初心者クラスの説明ページがあるか。「英会話教室」「英語教室」「英会話スクール」の3表記を使っているか
- 契約: 2か月超・総額5万円超のコースを概要書面・契約書面の対象として扱っているか。料金ページは費目ごとの単価・回数・合計か。規約に「入会金は返金不可」「解約は通常料金で再計算」がないか。Web申込みの最終確認画面に分量・総額・自動更新・解約方法があるか
- 表示: 「通常入会金〇円→0円」の通常価格に実績があるか。「平均〇点アップ」「達成率〇%」に母数・期間・測定方法と根拠資料があるか。No.1・保証・体験談の条件と前提を同じ場所に書いたか。給付金の表示は指定講座に限っているか
- 子ども向け: 「子ども英会話」の表記を見出しに使ったか。写真・作品・声に保護者の同意書があるか。預かり・送迎の届出の要否を自治体に確認したか。「幼稚園」「専門学校」の名称を使っていないか
- プロフィールと口コミ: 教室ごとに1つで、名称に地名や売り文句がないか。「ネイティブ講師」の定義と実態が合っているか。求人は能力で書いたか。口コミは見返りなし・選別なし・内容指定なしか
月謝制の契約の該当性、預かりを兼ねる教室の届出、通信販売の規定との重なり、紹介特典や兄弟割引と景品規制、送迎の有償性は、規定だけでは決まりません。専門家に確認してから公開してください。
他の業種のガイドは「業種別SEO対策ガイド」でまとめています。
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
検索順位が上がらない理由は、SEO対策の質が低いからです。
例えば、ユーザーの検索意図を無視したり、関連性の低いコンテンツを増やす、内部リンクの最適化など疎かにします。
この場合、SEO対策の質が下がります。
そうなれば、ページやサイト自体の品質が上がらないので、Googleに評価されづらくなります。
結果、検索順位が上がらないというわけです。
こうした悪い状況を回避する為に、サイトの欠点を調査して上位化に必要な対策をご案内します(無料)。
検索順位を上げたり、検索流入を増やすにはSEOが重要!


