害虫駆除のSEO対策|料金表示の決まりと害虫・害獣別ページの作り方
害虫駆除のホームページを作ったのに、問い合わせが増えない。料金は「〇〇円〜」と書いてよいのか、ハクビシンやコウモリの「駆除」をうたってよいのかも分からない。そう悩んでいる害虫駆除・害獣対策の事業者やWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、害虫駆除のSEO対策は害虫・害獣ごとのページを入口にして、料金の表示を特定商取引法と景品表示法の範囲で作るのが基本です。地域名で探される回数は小さく、この業界で行政処分と注意喚起が集中しているのは料金の表示だからです。
当社ツールで調べると、「東京 害虫駆除」の月間推定検索数は24回ですが、「ネズミ駆除」は39,600回、「蜂の巣 駆除」は32,400回あります。地域名より害虫の名前で探されているというわけです。
今回は害虫駆除・害獣対策の事業者とWeb担当者に向けて、検索の動き方、料金表示の決まり、害虫・害獣ごとのページの作り方、効果と資格の書き方、Googleビジネスプロフィールと口コミを解説します。
SEOそのものの基礎は「SEOとは」で、地図枠の仕組みは「ローカルSEOとは」で解説しています。
この記事でわかること
- 「東京 害虫駆除」24回に対し「ネズミ駆除」39,600回・「蜂の巣 駆除」32,400回と、地域名より害虫・害獣の名前で探されていること、害虫ごとに発生時期が違うこと(当社ツールaramakijake.jpの独自データと自治体などの公的資料)
- 「〇〇円〜」の料金表示が国民生活センターの相談(2018年度854件→2023年度2,290件)と消費者庁の処分の入口になっていること、サイト経由の依頼でも訪問販売としてクーリング・オフの対象になること、景品表示法で問題になる料金表示と料金ページの書き方
- ハチのページで自治体ごとに違う対応(さいたま市・横浜市・川崎市・昭島市・秦野市の例)と死亡数を事実で書く方法、ハクビシン・アライグマ・コウモリ・ハトの「捕獲」と「追い出し・侵入防止」を鳥獣保護管理法・外来生物法に沿って書き分ける方法
- 「100%駆除」「再発ゼロ」「No.1」・薬剤の効能・建築物衛生法の登録・民間資格の書き方と、出張型の業者のGoogleビジネスプロフィール(住所非表示・サービス提供地域・1ビジネス1プロフィール)と口コミの決まり
おすすめの読者層
- 害虫駆除・ねずみ防除・シロアリ防除・ハチ駆除・害獣対策の事業者で、Webからの問い合わせを増やしたい方(特に出張型で店舗を持たない事業者)
- 害虫駆除業者のサイトや料金ページを制作・運用するWeb担当者と、SEO・広告の担当者
1. 害虫駆除の検索は害虫の名前で分かれ発生時期も違う
害虫駆除を探す人が何を検索するかを示す公的な統計は、確認できていません。なので、当社ツールの検索数と、自治体などが公表している発生時期から言える範囲で書きます。
「害虫駆除」より害虫・害獣の名前のほうが大きい
| キーワード | 月間推定検索数 | 発生・活動の時期(公的資料などで確認できたもの) |
|---|---|---|
| トコジラミ | 108,000 | 夏を中心に活動が活発。暖房があれば冬も活動し、寒い時期は休眠して越冬する(横浜市) |
| ネズミ駆除 | 39,600 | 気温が下がると屋内への侵入が増える(江東区) |
| 蜂の巣 駆除 | 32,400 | スズメバチ類はおおむね7〜11月に被害が発生し、9月頃に巣が最大になって攻撃性が高まる。アシナガバチ類はおおむね7〜8月(福島県) |
| スズメバチ 駆除 | 32,400 | 同上 |
| シロアリ駆除 | 21,680 | 羽アリの群飛は、ヤマトシロアリが4〜5月の昼間、イエシロアリが6〜7月の夜(日本しろあり対策協会) |
| ゴキブリ駆除 | 17,760 | 暖房のある屋内では季節に関係なく発生する(堺市)。大阪市などは6月を駆除の強調月間にしている |
| 害虫駆除 | 14,480 | — |
| コウモリ 駆除 | 14,480 | 確認できた公的資料なし |
| ハクビシン 駆除 | 4,320 | 確認できた公的資料なし |
| アライグマ 駆除 | 2,320 | 確認できた公的資料なし |
※当社ツール「aramakijake.jp」によるGoogleの月間推定検索数(2026年9月25日調べ)。推定値なので、実際の検索回数とは異なる場合があります。発生時期は出典の要約で、地域差があります。
「ネズミ駆除」は39,600回で、「害虫駆除」14,480回の約2.7倍です。「蜂の巣 駆除」と「スズメバチ 駆除」もそれぞれ32,400回あります。「害虫駆除」より害虫・害獣の名前を含む検索のほうが大きい、というのがこの表から言える範囲です。
「トコジラミ」108,000回は駆除を付けない検索なので、見分け方を調べる人も含まれます。
発生時期も害虫ごとに違います。例えば、スズメバチは9月頃に巣が最大になり、シロアリの羽アリは4〜7月に群飛します。
ただし、当社ツールの数値は月間の推定値で、月ごとの増減は示していません。当社ツールの数値は月ごとの増減を示さないので、発生時期に検索が増えるかまでは分かりません。それでも、害虫ごとにページを分け、発生時期の前に内容を見直す理由にはなります。
出典: 横浜市「トコジラミについて」、江東区「ねずみの防除について」、福島県「ハチによる刺傷防止のお知らせ」、日本しろあり対策協会「羽アリが飛ぶ時期はいつごろですか?」、堺市「ゴキブリ」、大阪市「ゴキブリ駆除強調月間」
地域名の検索は小さく「自分で」「市役所」の検索がある
| 地域名+害虫駆除 | 月間推定検索数 | 目的の語+害虫駆除 | 月間推定検索数 |
|---|---|---|---|
| 福岡 害虫駆除 | 208 | 害虫駆除 業者 | 2,880 |
| 大阪 害虫駆除 | 136 | 害虫駆除 自分で | 576 |
| 札幌 害虫駆除 | 88 | 害虫駆除 料金 | 384 |
| 東京 害虫駆除 | 24 | 害虫駆除 市役所 | 312 |
| 名古屋 害虫駆除 | 24 | 害虫駆除 費用 | 112 |
| 横浜 害虫駆除 | 16 | 蜂の巣 駆除 市役所 | 1,040 |
※出典・調査日は上の表と同じ。
地域名を付けた「〇〇 害虫駆除」は、主な6つの都市・県とも16〜208回でした。例えば「東京 シロアリ駆除」のように害虫名に地域名を足した検索はデータが出ないものが多く、出ても「東京 ネズミ駆除」88回です。
この場合、市区町村ごとに地域ページを量産しても、入口は大きくなりません。
一方で、「害虫駆除 自分で」は576回あり、「害虫駆除 料金」384回より多い検索です。「蜂の巣 駆除 市役所」は1,040回で、「蜂の巣 駆除 料金」と同じ回数でした。業者を探す前に、自分でできるか、市役所が対応してくれるかを調べる人がいる、というわけです。この2つの検索への答え方は、第3章で扱います。
ちなみに「害虫駆除 口コミ」は24回、「害虫駆除 資格」は208回、「防除作業監督者」は384回でした。
2. 料金の表示がいちばんの論点になる
当社の考えでは、害虫駆除のサイトで最初に決めるのはキーワードより料金の見せ方です。
相談は5年で約2.7倍に増え「〇〇円〜」が入口になっている
国民生活センターによれば、害虫・害獣の駆除サービス(シロアリ駆除は除く)に関する相談は、次のように増えています。
| 年度 | 相談件数 | うち契約した人が10〜20歳代 |
|---|---|---|
| 2018年度 | 854件 | 35件 |
| 2019年度 | 907件 | 44件 |
| 2020年度 | 972件 | 57件 |
| 2021年度 | 1,383件 | 211件 |
| 2022年度 | 1,612件 | 212件 |
| 2023年度 | 2,290件 | 552件 |
問題点として挙げられているのは、「基本料金約500円〜」などの表示と実際の請求額(約10万〜15万円など)がかけ離れていること、不安をあおって契約を急がせること、契約書面の内容が「一式」だけであること、クーリング・オフの妨害などです。
消費者に向けては、3ケタ台の極端に安い料金が表示されている場合、最低料金で依頼できることはまずないと案内されています。消費者向けの案内がここまで書いている以上、料金ページは最低料金ではなく、請求額の幅を示して信頼を得るものだと当社は考えています。
出典: 国民生活センター「ネットの価格と全然違う!?害虫・害獣駆除のトラブルにご注意」(2024年4月24日)
サイト経由の依頼でも訪問販売でクーリング・オフの対象になりうる
お客様の自宅で契約を結んで作業する形は、特定商取引法の訪問販売です(2条1項1号)。きっかけがサイトや電話でも変わりません。
お客様が自分から呼んだ場合の適用除外(26条6項1号)はあります。ただし消費者庁の通達は、広告で安い価格だけを表示し、表示額と請求額に相当の開きがあり、お客様がその請求額で契約する意思をはっきり示したといえない場合は「請求した者」に当たらないとしています。
例えば見積もりだけを頼んで訪問を受け、その場で契約した場合も同じです。
この場合、契約書面の交付(4条・5条)と、書面を受け取った日から8日間のクーリング・オフ(9条)が適用されます。解除されれば、作業が済んでいても対価は請求できず、受け取った代金は返します(9条3項・5項・6項)。
2026年9月に、関東経済産業局が9か月の業務停止を命じた害虫駆除・水回りの業者は、「関東エリア最安値に挑戦!550円(税込)〜」の表示で集客していました。クーリング・オフを求めた消費者に、「訪問販売には該当しない」と告げたことが、不実告知(6条1項5号)と認定されています。
2024年9月には、「税込550円〜」「追加料金一切なし!」と表示していたゴキブリ駆除業者について、消費者庁が事業者名とサイト名を公表しました。
訪問時は、勧誘に先立って事業者の名称・勧誘目的・役務の種類を告げます(3条)。2026年4月に処分された水回りの業者は、電話を受けた担当者も作業員も事業者の氏名を告げなかったことが、違反と認定されました。サイト名やコールセンター名だけを名乗る運用は、この点で問題になります。
出典: 特定商取引に関する法律 2条・3条・4条〜9条・26条、消費者庁 特定商取引法の通達(令和6年11月19日)、消費者庁 特定商取引法ガイド Q&A(適用除外)、消費者庁 行政処分の公表(2026年9月18日)、消費者庁 注意喚起(2024年9月30日)、消費者庁 行政処分の公表(2026年4月16日)
景品表示法で問題になりやすい料金表示
| 表示例 | 扱い | 根拠 |
|---|---|---|
| 「税込550円〜」を見出しや広告文で単独で大きく出す | 有利誤認のおそれ。消費者庁が「虚偽・誇大な広告・表示」と評価した実例がある | 景表法5条2号、価格表示ガイドライン第3の2ア、消費者庁注意喚起(2024年9月30日) |
| 「出張費0円・見積無料」を大きく出し、調査費や面積ごとの料金が必ず加わることを書かない | 不当表示に該当するおそれ | 価格表示ガイドライン第3の2イ |
| 「追加料金一切なし」(実際は追加が発生する体系) | 不可。対価の不実告知にも当たりうる | 景表法5条2号、特商法6条1項2号 |
| 「関東最安値に挑戦」「業界最安」(他社の価格を調べた根拠がない) | 他社と比べる形の有利誤認のおそれ | 景表法5条2号、価格表示ガイドライン第6、比較広告ガイドライン |
| 「一般的な相場〇円/当社〇円」の比較表 | 客観的な出典と公正な比較方法がなければ不可 | 比較広告ガイドライン、消費者庁注意喚起(2025年7月31日・水回り業者の例) |
| 基本料金と加算の条件(面積・被害の程度・高所・夜間休日)と代表的な請求額の目安を同じ大きさで並べる | 可 | 価格表示ガイドライン第3の1 |
判断は表示全体を見て行われ、故意や過失は問われません(価格表示ガイドライン第2の1(3))。「〇〇円〜」と実際の請求額の開きがどこまで許されるかは、害虫駆除のサービスに対する消費者庁の措置命令が確認できず、規定だけでは判断できません。
表示を作る前に、消費者庁表示対策課の事業者向け相談窓口や都道府県の景品表示法担当、専門家に確認してください。
出典: 不当景品類及び不当表示防止法 2条・5条、消費者庁「不当な価格表示についての景品表示法上の考え方」、同「比較広告に関する景品表示法上の考え方」、消費者庁 注意喚起(2025年7月31日)、消費者庁 景品表示法の相談受付窓口
料金ページの書き方
そのうえで、当社は料金ページを次の形で作ることをおすすめします。
- 最低料金だけを大きくしない。「〜」を使うなら、その金額で施工できる建物と被害の条件を隣に書く
- 追加が発生する条件(面積、被害の程度、高所作業、夜間・休日など)を、基本料金と同じページに同じ大きさで書く
- 代表的な建物と被害の程度ごとに、実際の請求額の幅を自社の実績から書く
- 見積もりは書面で示し、合意してから作業を始める。見積もりだけの訪問でその場の契約を迫らない
例えば「無料点検」「無料見積もり」のページには、点検の結果として有料の施工を提案することがあること、見積もりに納得しなければ契約しなくてよいことを書きます。
訪問時も、会社名と「有料の施工をご提案する場合があります」を先に伝えます(特商法3条)。
契約書には、会社名・代表者名、作業内容(「一式」ではなく具体的に)、金額、クーリング・オフの説明を載せます。

3. 害虫・害獣ごとのページの作り方
第1章のとおり、検索の入口は「害虫駆除」より害虫・害獣の名前です。例えば「ネズミ駆除」39,600回・「コウモリ 駆除」14,480回・「ハクビシン 駆除」4,320回は、それぞれ別のページで受けます。
ハチのページは死亡数と自治体の対応を事実で書く
厚生労働省の人口動態統計によれば、スズメバチ・ジガバチ・ミツバチとの接触(死因コードX23)による死亡数は、2022年20人、2023年21人、2024年18人です。この数字は出典つきで書けますが、勧誘の言葉には使えません。
2022年に業務停止3か月となったハチ駆除などの業者は、「一番獰猛で刺されたら死にます」と告げて10万円以上の契約を結ばせたことが、顧客の知識・経験に照らして不適当な勧誘(特商法7条1項5号・施行規則18条3号。処分当時は7条3号)と認定されました。
事実に反する不安のあおりは、不実告知(6条1項6号)にも当たりえます。
この場合、ハチのページには種類ごとの見分け方・活動時期・自治体が案内している対処(近づかない・刺激しない)を書き、危険性は出典つきの事実にとどめます。
「蜂の巣 駆除 市役所」1,040回に応えられるのは、自治体の対応が一律ではないことを正確に書いたページです。
| 自治体 | 蜂の巣への対応(2026年9月25日時点の公式サイトの要旨) |
|---|---|
| さいたま市 | 戸建て住宅や集合住宅の専有部分など条件に当てはまれば、市が費用を負担して駆除する |
| 横浜市 | 市は駆除しない。相談、駆除業者の案内、自分で駆除する人への防護服・機材の貸出を行う |
| 川崎市 | 市は駆除しない。駆除方法や殺虫剤・防護服の使い方を説明する |
| 昭島市 | スズメバチの巣に限り、業者に依頼した費用を上限7,000円まで補助する |
| 秦野市 | 市は駆除・撤去をしない。小さな巣は市販の薬剤での自己処理を案内し、大きな巣やスズメバチは業者に依頼するよう明記 |
同じ「市役所」でも、無料で駆除する自治体から一切対応しない自治体まで幅がある、というわけです。対応エリアの自治体ごとに、公式サイトの制度を確認して書き、確認日を添えて公式ページへリンクします。
ちなみに、「害虫駆除 補助金」の検索も同じで、補助の有無と条件は自治体で違います。確認していない自治体の条件を、類推して書かないでください。
出典: e-Stat「人口動態調査 人口動態統計 確定数 死亡」下巻1-1表(X23)、消費者庁 行政処分の公表(2022年4月28日)、さいたま市、横浜市、川崎市、昭島市、秦野市(各市の蜂の巣のページ)
害獣は「捕獲」と「追い出し・侵入防止」を書き分ける
ハクビシン・アライグマ・コウモリ・ハトは、いずれも鳥獣保護管理法の「鳥獣」です。捕獲・殺傷と鳥の卵の採取は原則禁止で(8条)、行うには都道府県知事(多くの県は市町村長に権限を移譲)の許可が必要です(9条)。違反は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金です(83条)。
| 動物 | 捕獲の許可 | 根拠と注意点 |
|---|---|---|
| ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミ | 不要 | 鳥獣法の適用除外(80条、施行規則78条)。アカネズミなどの野ネズミは対象なので、「ネズミは対象外」と一般化しない |
| ハクビシン | 必要 | 鳥獣法8条・9条。特定外来生物ではない |
| アライグマ | 必要 | 鳥獣法8条・9条に加えて特定外来生物。生きたまま飼う・持ち帰る・運ぶことは外来生物法4条で禁止。例外は、自治体の防除(公示・確認)や環境省の認定を受けた防除に係る場合と、鳥獣法の許可で捕獲した個体を処分するために一時的に保管・運搬する場合など(施行規則2条)。捕獲した個体を別の場所に放すことも禁止(9条) |
| コウモリ | 必要(捕獲・殺傷) | 鳥獣法8条・9条。追い出しと不在時の侵入口の封鎖は、捕獲に当たらない方法で行う |
| ハト | 必要(捕獲・卵の採取) | 鳥獣法8条・9条。卵を産んだ巣は許可なく撤去できない(東京都環境局) |
法が禁じるのは捕獲・殺傷と卵の採取です。例えば忌避剤や燻煙による追い出しと侵入口の封鎖は、動物を捕らえず傷つけない限り捕獲に当たらないと解されていますが、環境省がそう明言した資料は確認できていません。
この場合、鳥獣について「駆除します」と書くとお客様には殺傷を含む捕獲まで請け負うと受け取られ、許可を前提にした表現になります。追い出しと再侵入の防止が主なサービスなら、当社は「追い出し・侵入防止」と書くことをおすすめします。
捕獲を行うなら、許可を取得して行うことを明記します。環境省の基本指針は、被害を受けた人から依頼を受けた者も許可の対象者にしているので、原則は自社の名義で申請します。お客様の名義で申請する場合は、お客様自身に申請してもらいます。
お客様名義の申請書類を有償で作成して「代行」することは、行政書士法の業務範囲の問題になるので、サイトに「申請代行」とは書かないでください。
業者名義の許可の運用(必要な書類、依頼書の要否)は自治体ごとに違います。はこわななどのわなで捕獲する場合、環境省の基本指針は、原則としてわな猟免許のある人が許可を受けるとしています。
住宅の敷地内で小型のはこわなを使う場合や、免許のある従事者が監督する法人の場合には例外がありますが、業者にどこまで適用するかは自治体の判断で、規定だけでは決まりません。エリアの自治体の鳥獣担当窓口に確認してください。
出典: 鳥獣保護管理法 8条・9条・80条・83条、同法施行規則 78条、環境省「捕獲許可制度の概要」、環境省「鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するための基本的な指針」、外来生物法 4条・9条、同法施行規則 2条、環境省「防除に関するQ&A」、環境省「特定外来生物等一覧」、東京都環境局「よくある質問」
「自分で」の検索には業者に頼む場合の違いを事実で答える
第1章のとおり、「害虫駆除 自分で」は「害虫駆除 料金」より多い検索です。業者を探す前に、まず自分で対処できるかを調べている人たちです。
「自分で」のページには、自分で対処できる範囲(自治体が案内している小さな巣など)と、業者に頼む場合の違い(高所作業、スズメバチ、捕獲の許可が要る害獣、建物内部への薬剤処理)を事実の範囲で書きます。
「自分でやると危険」「放置すると増える」で不安をあおる書き方は、第2章の処分例と同じ構図になるので、使いません。
4. 効果と資格の書き方
「100%駆除」「再発ゼロ」「地域No.1」は根拠を出せる数字だけ
「100%駆除」「再発ゼロ」「完全駆除」は、役務の内容についての断定的な優良表示です。景品表示法5条1号(優良誤認)の対象で、消費者庁が資料の提出を求めた場合、原則15日以内に客観的に実証された資料を出せなければ不当表示とみなされます(7条2項、不実証広告規制の指針)。
「地域No.1」も同じで、消費者庁の2024年9月の報告書は、表示に見合った調査が行われていないNo.1表示が少なからずあった、と指摘しています。掲げるなら、対象地域・期間・比較対象・調査方法を表示し、根拠を保存します。
施工件数・再発率・満足度などの数字は、算出方法と期間を示し、証明できるものだけを載せます。例えば「再発率を業界平均の15%から3%に」のような文は、業界平均の出典も自社の算出方法も示せないなら、載せられません。
例えば「〇年保証」は、期間・対象・再発の定義・免責を同じ場所に書きます。条件を小さな打消し表示で済ませるだけでは足りません(消費者庁の打消し表示の留意点)。
出典: 不当景品類及び不当表示防止法 5条・7条、消費者庁「不実証広告規制に関する指針」、消費者庁「No.1表示に関する実態調査報告書」(令和6年9月26日)、消費者庁「打消し表示に関する表示方法及び表示内容に関する留意点」
薬剤の効能と安全性は承認の範囲と製品の表示どおりに
薬機法が対象にするのは、人や動物の保健のためのねずみ・はえ・蚊・のみなどの防除用として承認された医薬品・医薬部外品です(2条2項2号)。その効能・効果について虚偽または誇大な広告を禁じる66条の主語は、「何人も」です。
施工業者が自社サイトで薬剤名を挙げて承認の範囲を超える効能を書けば、業者自身が規制の対象になりえます(罰則は85条)。
厚生労働省の医薬品等適正広告基準は、ウェブサイトやSNSも対象とし、効能効果の表現は承認の範囲を超えてはならないとしています。安全性を保証する表現や、「絶対安全」「副作用がない」のような最大級の表現も認めていません。
例えば「人にもペットにも完全に無害」「どんな害虫にも効く」「厚労省認可の最強薬剤」は、いずれも使えない表現です。使用する薬剤は、承認区分(医薬部外品・医薬品)と対象の害虫を製品の表示どおりに書きます。
承認を受けていない薬剤の効能は景品表示法で判断しますが、承認のない製品に医薬品のような効能を書くことも薬機法68条で禁止されています。
一方、施工そのものの効果(「当社の施工で再発しません」)は薬剤の広告ではなく役務の表示であり、まず景表法の問題として整理します。サービスの広告の中で薬剤名と効能を書いた場合に、薬機法の「広告」に当たるかは個別の判断で、規定だけでは決められません。
シロアリ防除剤が農薬取締法の対象になるかも、製品の登録区分によります。日本しろあり対策協会の認定薬剤は国の承認・登録ではないので、「国が認めた薬剤」とは書きません。
薬剤の書き方は製造販売業者に確認したうえで、医薬品・医薬部外品は都道府県の薬務担当窓口に、農薬の区分は農薬担当窓口に確認してください。
出典: 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 2条・66条・68条・85条、厚生労働省「医薬品等適正広告基準」(平成29年9月29日)、農薬取締法 2条・24条、公益社団法人日本しろあり対策協会「防除施工」
建築物衛生法の登録は任意で未登録の類似表示は禁止
建築物衛生法は、「建築物ねずみ昆虫等防除業」を含む8種類の事業について、営業所ごとに都道府県知事の登録を受けることが「できる」と定めています(12条の2第1項)。登録は任意で、登録がなくても防除業は営めます。有効期間は6年です。
登録を受けた営業所は、「登録建築物ねずみ昆虫等防除業」と表示できます(12条の3)。反対に、登録を受けずにこの表示やこれに類似する表示をすることは禁止で(12条の10)、違反は10万円以下の過料です(18条3号)。
登録は営業所単位です。例えば本店だけが登録している場合に、未登録の支店のページやサイト共通のフッターに「登録業者」と書くと、12条の10の問題になります。
書くなら、「登録建築物ねずみ昆虫等防除業(〇〇県 登録番号〇〇)」と、登録営業所名とセットで書きます。登録は営業の条件ではなく、「登録業者」と表示するための条件です。
登録の要件(防除作業監督者の講習修了・調査用トラップや噴霧機などの機械器具・専用の保管庫・従事者の研修)は施行規則29条で全国共通に決まっています。申請の手続と手数料、登録番号の表示のしかたは都道府県ごとに違うので、営業所の所在地の保健所や衛生担当窓口に確認してください。
出典: 建築物における衛生的環境の確保に関する法律 12条の2・12条の3・12条の10・18条、同法施行規則 29条、厚生労働省「建築物における衛生的環境の確保に関する事業の登録について」
民間資格と団体加盟は国家資格・公的登録のように書かない
「しろあり防除施工士」は、公益社団法人日本しろあり対策協会が1964年(昭和39年)に創設した資格制度で、3年ごとの更新講習があります。「ペストコントロール技術者」は、日本ペストコントロール協会の認証制度です。どちらも民間資格で、国家資格ではありません。
日本ペストコントロール協会には、2026年3月末時点で正会員980社が加盟していますが、加盟は公的な登録ではありません。「協会加盟」を「国・自治体に登録済み」のように書いたり、民間資格を「国家資格保有」と書いたりすると、優良誤認の問題になります。
この場合、資格・登録・加盟は、種類と発行元を並べて書きます。
出典: 公益社団法人日本しろあり対策協会「しろあり防除施工士」、公益社団法人日本ペストコントロール協会「概要・組織図・所在地」

5. 出張型の業者のGoogleビジネスプロフィールと口コミ
住所は非表示にしサービス提供地域を設定する
地図と業者一覧の枠(ローカルパック)の情報源がGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)で、順位は関連性・距離・知名度で決まります(「SEOとMEOの違い」)。
害虫駆除は、Googleの言う「非店舗型ビジネス」(お客様の所在地でサービスを提供するビジネス)の典型です。ガイドラインは、非店舗型ビジネスは拠点の住所に対して1つのプロフィールを作り、住所を非表示にしてサービス提供地域を指定するよう求めています。
サービス提供地域は市区町村や郵便番号で指定し、最大20か所まで設定できます。
守ることは、次の4つです。
- ビジネス名は、看板・サイト・書類で一貫して使っている正式名称だけにする。「〇〇市 ゴキブリ駆除 24時間対応 △△社」のように、地域名・サービス名・営業時間を足すことは禁止
- プロフィールはビジネスにつき1つ。対応エリアごとに作ることはできない。拠点ごとに別のサービス提供地域とスタッフで運営している場合に限り、拠点ごとに作れる
- 郵送先として借りている住所(バーチャルオフィス)や遠隔地の私書箱では、登録できない
- カテゴリは業務にいちばん近い具体的なものを選ぶ。害虫駆除に相当するカテゴリ名は公式ヘルプで確認できなかったので、登録時に編集画面で確かめる
対応エリアのページをサイトにいくつ作っても、プロフィールを増やしてよい理由にはなりません。第1章のとおり地域名の検索は小さいので、当社はエリアの説明を1ページにまとめ、プロフィールは実在する拠点の数だけにすることをおすすめします。
ちなみに、住所を非表示にした場合に外部のポータルや提携サイトに住所を出すかどうかは、社内で方針を決めておきます。
出典: Google「ローカル検索結果のランキングを改善するヒント」、Google「ビジネス情報のガイドライン」、Google「サービス提供地域を管理する」、Google「ビジネスの住所を管理する」、Google「業種を管理する」
口コミは全員に同じ方法で見返りなしに依頼する
口コミの基準は、Googleのマップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシーです。禁止されているのは、金銭・割引・無料サービスなどのインセンティブと引き換えに投稿を依頼すること、否定的な口コミの投稿を妨げること、肯定的な口コミを選択的に募ることです。
スタッフ名など具体的な内容を含む口コミを募るよう、スタッフに要求することも禁止です。
例えば「星5で次回割引」は、ポリシー違反であると同時に、景品表示法のステルスマーケティング告示(2023年10月1日施行)の対象になりえます。
運用基準は、謝礼としてクーポンを配っても、投稿の内容に事業者が一切関与せず投稿者が自主的に内容を決めたと認められる場合は事業者の表示に当たらないとする一方、事業者が表示内容の決定に関与していれば事業者の表示になるとしています。割引を高評価の条件にすることは、この「関与」に当たります。
依頼するなら、作業完了時など全員に共通のタイミングで同じ文面で案内し、投稿するかどうかと内容は相手に任せます。
自社サイトに施工事例や「お客様の声」を載せる場合は、本人の同意を取り、内容を改変しません。氏名や写真で本人が分かる形は個人データの第三者提供に当たりうるので、この同意には個人情報保護法27条1項の同意を含みます。同意の取り方と範囲は、専門家に確認してください。
提携サイト・マッチングサイトに載せる料金表示は、内容を自社が決めた、または掲載先に決定を委ねたものである以上、自社の表示として景品表示法の責任を負います(消費者庁「表示に関するQ&A」)。コールセンターの受付担当者の発言も、特定商取引法では自社の行為として処分の対象になっています。
掲載先の「〇〇円〜」も、自社サイトと同じ基準で管理します。
出典: Google「マップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシー」、内閣府告示第19号(令和5年3月28日)、消費者庁 ステルスマーケティング告示の運用基準 第2の1・第2の2、消費者庁「表示に関するQ&A」Q2、個人情報の保護に関する法律 27条1項
6. まとめ
害虫駆除のSEOは、害虫ごとのページを増やす前に、料金と効果と許可の書き方を決める作業です。
- 料金ページ: 「〇〇円〜」を単独で大きくしていないか。追加の条件と請求額の幅が同じページにあるか。サイト経由の依頼でも、書面とクーリング・オフに対応しているか
- 害虫ごとのページ: 「害虫駆除」14,480回より、「ネズミ駆除」39,600回・「蜂の巣 駆除」32,400回が大きい。ハチは自治体の対応を確認日つきで、害獣は「捕獲」と「追い出し・侵入防止」を分けて書いているか
- 効果と資格: 「100%」「再発ゼロ」「No.1」は資料を出せるか。薬剤は承認の範囲か。「登録」は登録営業所のページだけか。民間資格を国家資格のように書いていないか
- Googleビジネスプロフィール: 住所非表示・サービス提供地域・1ビジネス1プロフィール・正式名称か。口コミの依頼は見返りなし・選別なしか
- 確認が必要なこと: 「〇〇円〜」の開きの境界、薬剤名を書いた場合の薬機法の扱い、業者名義の捕獲許可の運用と免許の例外、都道府県の登録手続は規定だけでは決まらない。所管の窓口や専門家に確認してから公開する
表示の決まりを守ったうえで、害虫・害獣ごとに事実を積み上げるのが害虫駆除のSEOです。他の業種は「業種別SEO対策ガイド」をご覧ください。
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
検索順位が上がらない理由は、SEO対策の質が低いからです。
例えば、ユーザーの検索意図を無視したり、関連性の低いコンテンツを増やす、内部リンクの最適化など疎かにします。
この場合、SEO対策の質が下がります。
そうなれば、ページやサイト自体の品質が上がらないので、Googleに評価されづらくなります。
結果、検索順位が上がらないというわけです。
こうした悪い状況を回避する為に、サイトの欠点を調査して上位化に必要な対策をご案内します(無料)。
検索順位を上げたり、検索流入を増やすにはSEOが重要!


