士業のSEO対策|5士業の広告ルールと業務範囲・キーワードの違いを一覧で解説
弁護士・税理士・司法書士・行政書士・社労士の事務所でホームページを持っていても、問い合わせが増えない。「専門」や「お客様の声」をどこまで書いてよいのか分からない。そう悩んでいる事務所の代表やWeb担当者の方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、士業のSEO対策は、地域名ではなく業務名と悩みの検索を入口にするのが基本です。そのうえで、5士業それぞれの広告のルールと業務範囲の中でページを書いていきます。
当社ツールで調べると、「東京 弁護士」の月間推定検索数は576回ですが、「相続 相談」は32,400回、「建設業許可」は39,600回あります。士業は地域名で探される回数が小さく、業務名や悩みで探される回数が大きいというわけです。
もう一つの前提が、規制です。5士業とも広告は原則として自由ですが、禁止事項の内容と細かさは士業ごとに大きく違います。
例えば、弁護士は全国共通の規程で訴訟の勝訴率を広告に表示できません。他の4士業に全国共通の同じ明文はありませんが、司法書士は一部の都道府県会の規則で禁止されており、どの士業でも誤認させる表示や誇大な表示は禁止です。
今回は5士業の事務所の代表とWeb担当者に向けて、共通するSEOの考え方とキーワードの傾向、広告ルールと業務範囲の早見表、共通して注意する施策を解説し、士業ごとの個別記事に案内します。
SEOそのものの基礎は「SEOとは」で、他の業種は「業種別SEO対策ガイド」で解説しています。
この記事でわかること
- 5士業の登録者数の推移と、法律・税務・労務の話題がYMYLに当たりうること
- 「地域名+士業名」は主要都市でも月1,000回前後で、業務名と悩みの検索が入口になる理由(当社ツールaramakijake.jpの独自データ)
- 5士業の広告ルール(勝訴率・「専門」・比較)と独占業務と他の士業との境界の早見表
- 口コミ・事務所名とGoogleビジネスプロフィール・報酬の表示・提携・SEO会社との契約で、5士業に共通して注意する点
おすすめの読者層
- 弁護士・税理士・司法書士・行政書士・社労士の事務所の代表で、Webからの問い合わせを増やしたい方
- 士業事務所のWeb担当者や、士業のサイトを制作・運用する担当者
1. 士業のSEOで共通して押さえること
士業のSEOには、5士業に共通する3つの前提があります。登録者数が増え続けていること、扱う話題がYMYLに当たりうること、広告のルールと業務範囲が施策を決めることです。
5士業の登録者数はいずれも約10年前より増えている
各士業の全国団体が公表する登録者数を、約10年前と最新の値で並べました。集計の基準日は団体ごとに違い、比べる期間は10〜11年です。
| 士業 | 約10年前 | 最新 | 増加率 |
|---|---|---|---|
| 弁護士 | 36,415人(2015年3月31日) | 46,243人(2025年3月31日) | 約1.27倍 |
| 税理士 | 75,146人(2015年3月31日) | 82,343人(2026年8月末日) | 約1.10倍 |
| 司法書士 | 21,658人(2015年4月1日) | 23,505人(2026年4月1日) | 約1.09倍 |
| 行政書士 | 44,740人(2015年4月1日) | 54,261人(2025年12月末日) | 約1.21倍 |
| 社会保険労務士 | 39,331人(2015年3月31日) | 46,237人(2025年3月31日) | 約1.18倍 |
少なくとも、有資格者の数が大きく減っている市場ではありません。
一方で、依頼者が士業をどう探すかを示す公的な統計は確認できていないので、検索行動は第2章で当社ツールの検索数から言える範囲だけを書きます。
出典: 日本弁護士連合会「弁護士白書2025年版」資料1-1-2、同「弁護士白書2019年版」資料1-2-26(税理士・行政書士の2015年の値)、日本税理士会連合会「税理士登録者数」、日本司法書士会連合会「司法書士白書2025年版」第1章、同「会員数データ」、日本行政書士会連合会「日本行政」2026年2月号、全国社会保険労務士会連合会「社会保険労務士白書2025年版」第2章、同「社会保険労務士白書2024年版」第2章
法律・税務・労務の話題はYMYLに当たりうる
Googleの検索品質評価ガイドラインは、人の経済的な安定や社会の関心事に関わる話題を「YMYL」の類型として挙げています。相続・債務整理・税務・許認可・労務は、いずれもこれに該当しうる分野です。
同じガイドラインは、E-E-A-Tの中心は信頼性だとしています。この場合、誰が書いたページなのかを示す代表者・担当者の紹介と、登録番号・所属会の表示は省けません。
出典: Google「検索品質評価ガイドライン」(2025年9月11日版)
広告のルールと業務範囲が施策を決める
5士業とも、広告は原則として自由です。ただし、それぞれの法律・会則・規程に禁止事項があり、その細かさは、士業ごとに大きく違います。
- 弁護士: 日弁連の業務広告規程と業務広告指針が、禁止する広告と表示できない事項を具体的に列挙
- 税理士: 各税理士会の「業務の広告に関する細則」が、事実に反する広告・誇大・比較などを列挙(条番号は名古屋税理士会の細則による。各会ほぼ同じ内容)
- 司法書士: 日司連の行為規範に加え、都道府県会ごとの広告規則が禁止表現を規定
- 行政書士: 日行連の職務基本規則17条が、Web・SNSを含めて虚偽・誤認・誇大な広告を禁じる一般条項
- 社労士: 施行規則12条の11と連合会会則43条の4が、誇大・虚偽の表示を禁じる一般条項
もう一つが、資格ごとに決まっている業務範囲です。例えば登記は司法書士、税務相談は税理士の業務で、行政書士や社労士が代わりに引き受けることはできません。
士業のSEOでは、書ける表現と扱える業務という2つの境界線の中で、キーワードとページを決めることになります。
出典: 日弁連「弁護士等の業務広告に関する規程」(令和7年12月5日改正)、同「業務広告に関する指針」(令和8年2月19日改正)、名古屋税理士会「綱紀のしおり」(業務の広告に関する細則・運用指針)、日司連「司法書士行為規範」、日行連「行政書士職務基本規則」、社会保険労務士法施行規則 12条の11、全国社会保険労務士会連合会会則 43条の4
2. 士業のキーワードの考え方(地域名より業務名と悩み)
士業を探す人の検索は、大きく次の3つに分けられます。
- 「東京 弁護士」のように地域名から探す
- 「相続登記」「建設業許可」のように業務名から探す
- 「離婚 弁護士」「労務相談」のように悩みから探す
「地域名+士業名」は主要都市でも月1,000回前後まで
| 地域 | 弁護士 | 税理士 | 司法書士 | 行政書士 | 社労士 |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京 | 576 | 472 | 312 | 472 | 72 |
| 大阪 | 800 | 1,040 | 704 | 576 | 112 |
| 名古屋 | 1,040 | 800 | 168 | 312 | 112 |
| 福岡 | 1,040 | 1,040 | 1,040 | 384 | 112 |
| 横浜 | 704 | 800 | データなし | 208 | 112 |
※当社ツール「aramakijake.jp」によるGoogleの月間推定検索数(2026年9月25日調べ)。推定値なので、実際の検索回数とは異なる場合があります。
市区町村ごとに地域ページを量産しても、入口はそれほど大きくなりません。地域名だけを入れ替えたページを並べると、Googleのスパムに関するポリシーの「誘導ページ」に当たるおそれもある、というわけです。
出典: Google「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」(誘導ページ)
業務名と悩みには地域名より大きな検索がある
| キーワード | 月間推定検索数 | 主に関わる士業 |
|---|---|---|
| 建設業許可 | 39,600 | 行政書士 |
| 相続 相談 | 32,400 | 弁護士(争いのある場合)・司法書士(登記など)・税理士(相続税)・行政書士(争いのない場合の書類作成) |
| 弁護士 無料相談 | 32,400 | 弁護士 |
| 離婚 弁護士 | 26,480 | 弁護士 |
| 債務整理 | 26,480 | 弁護士・司法書士(任意整理の代理は認定司法書士が債権1本140万円以下。破産・個人再生は申立書類の作成) |
| 相続登記 | 17,760 | 司法書士 |
| 交通事故 弁護士 | 14,480 | 弁護士 |
| 会社設立 | 11,840 | 司法書士(登記)・行政書士(定款)ほか |
| 記帳代行 | 6,480 | 税理士(独占業務ではない) |
| 労務相談 | 4,320 | 社労士 |
| 助成金 社労士 | 800 | 社労士 |
※出典・調査日は上の表と同じ。「主に関わる士業」は業務範囲の目安で、案件の内容によって扱える士業は変わります。
「建設業許可」は39,600回で、「東京 行政書士」の80倍を超えます。「相続登記」は17,760回で、「東京 司法書士」の約57倍です。地域名より業務名の検索のほうが、桁が一つも二つも大きいというわけです。
ただし、業務名の検索には手続を自分で調べる人や同業者も含まれ、例えば「建設業許可」を調べる人の全員が行政書士を探しているわけではありません。
それでも、士業のサイトでは地域ページより業務名と悩みのページが検索の入口になりうる、というのがこのデータから言える範囲です。
ちなみに、士業名だけの検索は「行政書士」160,800回、「司法書士」132,000回など、5士業とも7万回を超えます。資格試験を調べる人も含まれるはずですが、内訳はこのツールでは分かりません。
「法律事務所」と「弁護士事務所」のように呼び方で数が変わる
| キーワード | 月間推定検索数 |
|---|---|
| 法律事務所 | 32,400 |
| 弁護士事務所 | 17,760 |
| 税理士事務所 | 21,680 |
| 司法書士事務所 | 7,920 |
| 行政書士事務所 | 5,280 |
| 社労士事務所 | 3,520 |
※出典・調査日は上の表と同じ。
例えば「法律事務所」は32,400回で、「弁護士事務所」の約1.8倍です。弁護士の事務所は法律上「法律事務所」と称し、名称にもこの文字を使うことが日弁連の規程で決まっています。
この場合、本文では検索される呼び方を使ってかまいませんが、事務所名として示す箇所は登録・届出をした名称のままにします(第4章)。
出典: 弁護士法 20条(e-Gov法令検索)、日弁連「法律事務所等の名称等に関する規程」3条

3. 5士業の広告ルールと業務範囲の早見表
| 項目 | 弁護士 | 税理士 | 司法書士 | 行政書士 | 社労士 |
|---|---|---|---|---|---|
| 広告ルールの根拠 | 業務広告規程・同指針(日弁連) | 各税理士会の広告細則 | 行為規範17条+都道府県会の広告規則 | 職務基本規則17条(日行連) | 施行規則12条の11・会則43条の4 |
| 勝訴率・成功率などの数値 | 勝訴率は表示禁止(規程4条1号)。国際ロマンス詐欺など回収が難しい事件で高額回収の事例を並べるのも違反例 | 明文なし。過度な期待を抱かせる広告は禁止(細則3条3号) | 福岡会は勝訴率を明文で禁止。「過払金100%回収」は大阪会の違反例 | 明文なし。誤認・誇大の禁止(17条3項・4項) | 「受給率○%」「成功率○%」は、茨城県社労士会のFAQが不適切な例に挙げる |
| 「専門」の表示 | 「専門」「専門家」は表示を控えるのが望ましい(指針第3-12)。「取扱分野」「得意分野」は可 | 明文なし。事実で、証明できる範囲に限る(細則10条3項) | 明文なし。所属会に確認 | 明文なし。所属会に確認 | 明文なし。所属会に確認 |
| 比較・No.1 | 特定の事務所との比較は禁止(規程3条5号)。ランキング記事への協力も禁止 | 他事務所との比較は禁止(細則3条5号) | 比較広告は禁止(大阪会・福岡会の規則) | 明文なし。誹謗中傷の禁止(20条) | 明文なし。根拠のないNo.1は誇大表示に当たりうる |
| 独占業務 | 法律事務全般(弁護士法72条) | 税務代理・税務書類の作成・税務相談。無償でも対象(税理士法52条) | 登記・供託、裁判所提出書類の作成。認定司法書士は140万円以下の簡裁代理(司法書士法3条) | 官公署に提出する書類、権利義務・事実証明に関する書類の作成(行政書士法1条の3・19条。他の法律で制限された業務を除く) | 労働社会保険の手続・帳簿書類の作成(社労士法27条)。相談・指導は独占ではない |
| 他の士業との境界の注意 | 他士業との共同広告で権限を超えた表示は違反 | 会計会社の一括受注は名義貸し | 債務整理は債権1本ごとに140万円で判断(最高裁判決) | 登記・税務(一部の地方税などの書類作成を除く)・労働社会保険の手続・紛争の交渉は不可 | 交渉・訴訟の代理は不可(特定社労士によるADRの手続の中の代理を除く)。確定申告書類の作成は不可 |
| 事務所の数(個人) | 1か所(弁護士法20条3項) | 1か所(税理士法40条3項) | 1か所(施行規則19条) | 1か所(行政書士法8条2項) | 1か所(社労士法18条) |
行政書士と社労士は一般条項ですが、一般条項なので緩い、とは言えません。例えば、行政書士の「許可取得率99%」は数値が事実でも許可が取りやすいと誤認させる表示として、社労士の「必ず受給」は事実に反する誇大な表示として、一般条項に触れるおそれがあります。
業務範囲を越えた違反には懲戒の実例があります。例えば、行政書士が就業規則などの作成を行って業務停止3月(鹿児島県知事、令和7年3月14日)、社労士が労働者の代理人として交渉して業務停止6か月(令和8年5月13日)になりました。
出典: 日弁連 業務広告規程 3条・4条・8条、同 業務広告指針 第3-4・第3-12、名古屋税理士会「綱紀のしおり」(広告細則3条・10条)、大阪司法書士会 広告規則の運用指針、福岡県司法書士会 業務広告規則 3条・4条、日行連 職務基本規則 17条・20条、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(社労士の職業倫理)、弁護士法 20条・72条、税理士法 40条・52条、司法書士法 3条・73条、司法書士法施行規則 19条、最高裁 平成28年6月27日判決、行政書士法 8条・19条、社会保険労務士法 18条・27条、日税連「名義貸し行為及び業務制限違反等に関する事例」(令和6年12月)、日行連「綱紀事案の公表」、全国社会保険労務士会連合会 懲戒処分の理由(令和8年5月13日)
4. 士業に共通して注意する5つの施策
5士業のどれにも共通して注意が必要な施策が、5つあります。
口コミ・お客様の声・事例は守秘義務と同意が前提
5士業とも、法律で守秘義務が定められ、罰則もあります。依頼者を特定できる事例やお客様の声は、本人の同意が前提です。
弁護士は書面または電磁的方法(規程4条)、税理士(細則4条2項)と司法書士(大阪会・福岡会の規則)は書面での同意が求められ、弁護士は同意の記録を3年間保存します(規程11条)。
匿名にすれば足りるわけではなく、例えば業種と地域と金額をそろえて書けば、依頼者が特定されることがあります。架空の事例や、依頼者が関わっていないお客様の声は虚偽広告です。
回収額や還付額を目立たせる事例はおすすめしません(第3章の表)。「同じ結果を保証しない」と書き添えても、事例の並べ方や全体の印象で同じ結果を期待させれば、違反になりえます。
金額を書く場合も、見出しや強調には使わず、事案の条件を具体的に添えます。債務整理の過払金・減額の金額は、面談前に期待させる表示として日司連の指針が禁じているので、載せないでください。
Googleマップの口コミの基準は、Googleのマップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシーです。金銭・割引・無料サービスなどの見返りと引き換えに投稿を依頼することと、肯定的な口コミだけを選んで募ることが禁止されています。
職員や家族に投稿させることも、利益相反の投稿としてポリシーで禁止されています。事務所が職員や業者に口コミを書かせると、消費者庁のステルスマーケティングの告示で「事業者の表示」とされるおそれもあります。
この場合、依頼するなら手続の完了時など全員に共通のタイミングで同じ形で案内し、投稿するかどうかは相手に任せます。
返信は、感謝と一般的な案内にとどめます。投稿者が自分で書いた内容でも、依頼を受けたかどうかや案件の中身を、事務所の側から認めたり補足したり反論したりしないでください。守秘義務の問題になります。
顧問先の投稿が、同じポリシーの「契約関係や顧問関係」による利益相反に当たるかは、文言からは判断できません。顧問先(税理士・社労士に限らず、弁護士などの顧問契約先も)への依頼は、利益相反に当たるかどうか確認できるまで控えることをおすすめします。
出典: 弁護士法 23条、税理士法 38条、司法書士法 24条、行政書士法 12条、社会保険労務士法 21条、日弁連 業務広告規程 4条・11条、同 業務広告指針 第3-2・第3-4・第4-4、名古屋税理士会「綱紀のしおり」(広告細則4条)、大阪司法書士会 広告規則 3条、Google「マップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシー」、消費者庁 ステルスマーケティング告示の運用基準 第2の1、日司連「債務整理事件の処理に関する指針」19条
事務所の名称と所在地は登録どおりにする
個人開業の場合、事務所を2か所以上設けられないのはどの士業も同じです(第3章の表)。法人は従たる事務所を置けますが、各事務所に資格者である社員を常駐させる義務があります。
税理士については、ウェブサイトに連絡先を載せることも事務所の「外部に対する表示」に当たり、「○○税理士事務所□□オフィス」という表示は2か所目の事務所と判断されます(税理士法基本通達40-1、国税庁Q&A問5-3)。
名称も同じです。弁護士は届け出た名称以外を使えず、例えば「○○遺言相続センター」のような別の名称は違反例に挙げられています。社労士も、登録名と異なる屋号での広告を、茨城県社会保険労務士会のFAQが虚偽の広告に当たるとしています。
個人事務所は1か所なので、地域ごとのGoogleビジネスプロフィールやバーチャルオフィスでの登録は、どの士業でもおすすめできません。法人は、社員が常駐している登録済みの従たる事務所に限って、拠点ごとに作れます。
Googleのガイドラインも、サービスを提供していない住所での登録を認めていないので、士業の規律とGoogleのルールは同じ方向を向いているというわけです。
名称も登録どおりにするので、登録名と別の名称を掲げたサイトはおすすめできません。登録名を明示した業務別のページやサイトを禁じる規定は見当たりませんが、サービス名やドメイン名をどこまで使えるかは所属会に確認してください。
Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)のビジネス名は、登録・届出をした事務所名と一致させ、地名・業務名・キャッチコピーを加えません。住所は、登録した事務所(法人なら登録済みの従たる事務所を含む)だけです。
ローカル検索の順位は関連性・距離・知名度で決まり(「ローカルSEOとは」)、口コミは知名度を構成する要素の一つです。士業のカテゴリ名はGoogleの公式資料で確認できないので、登録時に編集画面で確かめてください。
出典: 税理士法基本通達 40-1、国税庁「税理士制度のQ&A」問5-3・問7-8、日弁連「法律事務所等の名称等に関する規程」6条・10条、同 業務広告指針 第3-7、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(事務所や窓口の設置)、同(社労士の職業倫理)、弁護士法 30条の17、税理士法 48条の12、司法書士法 39条、行政書士法 13条の14、社会保険労務士法 25条の16、Google「ビジネス情報のガイドライン」、Google「ローカル検索結果のランキングを改善するヒント」、Google「業種を管理する」
報酬の表示は基準を示して条件を省かない
5士業とも報酬は自由化されていますが、基準を示す義務は、それぞれにあります。弁護士は報酬の基準を作って事務所に備え置き(報酬規程3条)、司法書士と社労士は受任前に基準を示します(司法書士法施行規則22条、社労士法施行規則12条の10)。
行政書士は事務所に報酬額を掲示する義務があるので(行政書士法10条の2)、料金ページは掲示している表と一致させます。税理士は会則で「報酬額の不明示」が禁じられ、算定基準を用意しておくことが求められています。
料金ページでは、金額と、実費や追加費用が生じる条件を分けて書きます。例えば「相談無料」は実際に無料にし、時間や回数の範囲を明示します。弁護士の「着手金0円」は、手数料などを別に受け取るならその旨を明瞭に表示しなければ違反です。
司法書士の債務整理には、日司連の指針で報酬の上限があります(債権者1社あたり5万円など)。社労士では、茨城県社会保険労務士会のFAQが「成功報酬」という言葉を不適切な表現としています。
「期間限定の報酬割引」「紹介割引」は、大阪司法書士会の運用指針が違反例に挙げており、ほかの士業にも不当な誘致や有価物の供与を禁じる規定があります。当社は、割引を打ち出さず基準の金額を示すことをおすすめします。
「一般的な相場は○○万円ですが当事務所は○○万円」のように、根拠のない基準と比べて安さを見せる書き方はおすすめしません。現在、日弁連が定める統一の報酬基準はなく(旧基準は2004年に廃止)、日行連の報酬額統計についても日行連自身が相場ではないと注記しています。
出典: 日弁連「弁護士の報酬に関する規程」3条、同 業務広告指針 第3-3、司法書士法施行規則 22条、日司連「債務整理事件の処理に関する指針」9条〜13条、行政書士法 10条の2、日行連「報酬額の統計」、社会保険労務士法施行規則 12条の10、茨城県社会保険労務士会「よくある質問」(社労士の職業倫理)、日本税理士会連合会会則 59条の2、税理士会綱紀規則(準則)27条、大阪司法書士会 広告規則の運用指針(3条6号)、名古屋税理士会「綱紀のしおり」(広告細則5条)、日弁連「弁護士職務基本規程」10条、日行連 職務基本規則 15条2項
紹介・提携・ワンストップは直接契約と紹介料なしで
他士業との連携を打ち出すときは、士業ごとに規定の範囲は違いますが、弁護士・司法書士と組むなら紹介料は全面禁止なので、当社は次の4点を守ることをおすすめします。
- 依頼者が各士業と直接契約する
- 紹介料をやり取りしない
- 各士業ができる業務の範囲を正確に書く
- 連携の実体がある場合だけ「ワンストップ」と表示する
紹介料は、弁護士が支払いも受け取りも禁止(職務基本規程13条)で、司法書士は名目を問わず禁止(行為規範12条)です。行政書士は、紹介の対価を報酬に上乗せすることと対価を要求することが禁じられています(職務基本規則15条)。
税理士と社労士は、資格なく業務を行う者からのあっ旋を受けることが禁じられています(日税連会則61条、社労士法23条の2)。実体がないのに「ワンストップ」と表示することは、大阪司法書士会の運用指針が虚偽広告の例に挙げています。
行政書士でない者が報酬を得て官公署に提出する書類を作ることは、もともと行政書士法19条で禁じられています。2026年1月1日施行の改正で「いかなる名目によるかを問わず」と条文に明記され、法人も罰する両罰規定の対象に加えられました。
この場合、コンサル会社が「コンサル料」などの名目で補助金の申請書類そのものを作って報酬を受け取る形は、19条に触れるおそれがあります。なお、総務省は、資料の提供にとどまる支援は書類の「作成」に当たらないと回答しています。雇用関係の助成金の申請書類は、社労士の業務です。
出典: 日弁連「弁護士職務基本規程」11条〜13条、同 業務広告指針 第3-7、日司連「司法書士行為規範」12条・13条、大阪司法書士会 広告規則の運用指針、日行連 職務基本規則 15条、日本税理士会連合会会則 61条、社会保険労務士法 23条の2・27条、行政書士法 19条・23条の3、総務省 通知 総行行第281号(令和7年6月13日)、総務省 グレーゾーン解消制度の回答(令和7年10月10日)
SEO会社や広告会社との契約は定額にする
弁護士について、日弁連の「弁護士情報提供ウェブサイトへの掲載に関する指針」は、紹介した事件の数や着手金・報酬金の額に応じて対価が決まる場合を、弁護士法72条の「周旋」の報酬目的を疑うに足りる相当な理由がある場合に挙げています。
一方で、掲載の期間やスペースに応じて客観的・定額的に決まる掲載料は、考慮される事情とされています。契約の形で評価が変わるというわけです。
同じ指針は、事業者が相談を受け付けて弁護士を選ぶことや日程を調整することを周旋の類型に挙げ、メールフォームで直接やり取りできる仕組みだけなら、直ちに周旋とは評価しないとしています。
司法書士は、紹介の対価を禁じる行為規範12条に加え、福岡県司法書士会の規則が定額の掲載料以外の対価を払うサイトへの掲載を禁じています。社労士は非社労士との提携が社労士法23条の2で禁じられ、紹介料型の送客が「あっせん」に当たるかは所属会への確認が必要です。
ここまでは、紹介サイトへの掲載についての規定です。SEO会社との契約を直接扱った規定は確認できておらず、税理士・行政書士の扱いも一次資料で確定できませんでした。
そのうえで、当社は、SEO会社への報酬を作業量や期間に応じた定額にし、問い合わせは事務所に直接届く設計にすることをおすすめします。例えば「受任1件あたり○円」のように受任件数や報酬額に連動する契約は、規程上の疑いを招きかねないので、当社は避けることをおすすめします。
弁護士には、広告業者との契約書と入出金の記録を3年間保存する義務もあります(2026年7月1日施行)。SEOやアフィリエイトで第三者のサイトを使う場合は、報酬発生の条件を記した資料も対象です。日弁連は改正の理由に、広告業者を装った非弁提携を挙げています。
承諾のないメール広告は弁護士・税理士・司法書士(福岡会)・社労士で禁じられており、資料ダウンロードでメールアドレスを取るなら、配信への明示的な承諾と停止の方法が必要です。
「借金減額診断」のような表示は、弁護士の指針と日司連の債務整理指針の解説が違反例に挙げています。弁護士の指針は、診断ツールで集めた連絡先に電話やLINEで勧誘することも違反としています。
ちなみに、Google広告の債務関連サービスは日本では制限付きの許可で、弁護士か司法書士であることとGoogleの承認が条件です。
出典: 日弁連「弁護士情報提供ウェブサイトへの掲載に関する指針」3、同 業務広告規程 5条・11条、同 業務広告指針 第5-1・第8-4、日弁連 臨時総会報告(2025年12月5日)pp.5-8、福岡県司法書士会 業務広告規則 5条・6条、日司連「債務整理事件の処理に関する指針の解説」19条、名古屋税理士会「綱紀のしおり」(広告細則8条)、社会保険労務士法 23条の2、全国社会保険労務士会連合会会則 43条の4、Google広告ポリシー「債務関連サービス」

5. 士業ごとの個別記事
士業ごとの検索データ・規制・ページの作り方は、次の個別記事で解説しています。
- 社労士のSEO対策: 社労士法の表示のルールと業務範囲、助成金ページの書き方、顧問先の口コミの扱い
- 弁護士のSEO対策: 法律事務所向けの記事
- 税理士のSEO対策: 税理士事務所向けの記事
- 司法書士のSEO対策: 司法書士事務所向けの記事
- 行政書士のSEO対策: 行政書士事務所向けの記事
6. 士業のSEO対策についてよくある質問
Q1. 「〇〇市 弁護士」のような地域ページは作るべきですか?
対応エリアを説明するページを1つ作るのは問題ありません。ただし、検索数は主要都市でも月1,000回前後までです。
登録した事務所以外の住所や電話番号を載せると、事務所を2か所設けた外形になるおそれがあります(税理士は、サイトへの連絡先の掲載も事務所の表示に当たると国税庁が示しています)。
Q2. 弁護士以外なら「〇〇専門」と書いてもよいですか?
日弁連の指針のように「専門」を控えるよう求めた明文は、他の4士業には見つかりませんでした。
「専門」と書くなら、取扱件数など証明できる事実の裏付けが必要です。税理士会は広告の内容の証明を求めることができます。4士業とも、所属会の指針や運用も確認してください。
Q3. 依頼者にGoogleの口コミを頼んでもよいですか?
全員に同じ形で案内し、投稿するかどうかと内容を相手に任せる形であれば、Googleのポリシー上は認められている依頼です。ただし、依頼して投稿された口コミが士業の広告規制の上でどう扱われるかを示した一次資料はないので、所属会の考え方も確認してください。
注意点は2つです。返信で案件に触れないことと、顧問先への依頼は利益相反に当たるかどうか判断できないので控えることです。
Q4. SEO会社と成果報酬で契約してもよいですか?
紹介サイト(ポータル)に払う対価が受任件数や報酬額に連動する場合は、弁護士では周旋を疑う相当な理由があると日弁連の指針に書かれ、司法書士では福岡県司法書士会の規則が定額の掲載料以外の対価を禁じています。
自分の事務所のサイトのSEOを成果報酬で請け負う契約を直接扱った一次資料は見当たりませんが、受任や相談の件数に連動する報酬は同じ疑いを招きかねません。定額の契約にし、疑問があれば所属会に確認してください。
7. まとめ
- 5士業とも登録者数は約10年前より増えている。扱う話題はYMYLに当たりうるので、代表者の紹介と登録番号・所属会の表示を省かない
- 「地域名+士業名」は主要都市でも月1,000回前後まで。「建設業許可」39,600回など、業務名と悩みの検索が入口になりうる
- 広告のルールは弁護士・税理士が列挙型、司法書士は都道府県会ごと、行政書士・社労士は一般条項。弁護士の勝訴率と「専門」は士業固有の注意点
- 事例と口コミは同意と守秘義務が前提。事務所は個人なら1か所(法人は社員が常駐する従たる事務所のみ)。地域ごとのGoogleビジネスプロフィールや登録名と別のブランドは作らない
- 紹介料はやり取りせず、SEO会社との契約は定額にする。紹介サイトに受任件数連動の対価を払うことは、弁護士では周旋の疑い、司法書士(福岡会)では規則違反
士業のSEOは、士業ごとの「書ける表現」と「扱える業務」の中で、業務名と悩みの検索に応えるページを積み重ねる作業です。断定を避けた箇所は、所属会や専門家に確認してから運用してください。
士業ごとの詳細は第5章の個別記事へ、他の業種は「業種別SEO対策ガイド」をご覧ください。
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
検索順位が上がらない理由は、SEO対策の質が低いからです。
例えば、ユーザーの検索意図を無視したり、関連性の低いコンテンツを増やす、内部リンクの最適化など疎かにします。
この場合、SEO対策の質が下がります。
そうなれば、ページやサイト自体の品質が上がらないので、Googleに評価されづらくなります。
結果、検索順位が上がらないというわけです。
こうした悪い状況を回避する為に、サイトの欠点を調査して上位化に必要な対策をご案内します(無料)。
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