整体院のSEO対策|整骨院との違い・キーワード・広告表示の注意点まで解説
整体院のホームページを作ったものの問い合わせが増えない、整骨院向けのSEOノウハウを参考にしたが自院に当てはまるのか分からない、と悩んでいる整体院の方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、整体院のSEO対策は、整骨院(接骨院)とは資格・保険・広告規制がまったく違うという前提を押さえるところから始まります。
そのうえで、地域名や施術メニューのキーワードに沿ってページを作り、国のガイドラインと景品表示法に沿った表現で信頼性を示していきます。
整骨院向けの施策をそのまま流用すると、規制の前提を取り違えたり、逆に整体院には不要な制限を自分にかけたりするので、まずは違いを整理するところから始めます。
今回は、整体院(国家資格によらない民間の施術)の経営者やWeb担当者に向けて、整骨院との違いを踏まえたSEO対策の進め方を解説します。柔道整復師が運営する整骨院・接骨院の方は、広告規制の前提が異なるので「整骨院のSEO対策」をご覧ください。SEOそのものの基礎は「SEOとは」で解説しています。
この記事でわかること
- 整体院と整骨院の資格・保険・広告規制の違い
- 市名より地域の人が使う呼び方が検索されやすいなど当社ツールの検索数データで見る地域キーワード
- 料金・施術者・受診の案内など初めて来院する人の疑問に答えるページの作り方
- 国のガイドラインと景品表示法で注意すべき表現、Googleビジネスプロフィールの扱い
おすすめの読者層
- 検索からの来院を増やしたい整体院の経営者の方
- 症状名のページや広告表現に問題がないか見直したい整体院のWeb担当者の方
1. 整体院のSEOで最初に押さえること(整体院と整骨院の違い)
整体院と整骨院(接骨院)は、どちらも「体の不調を手技でみてもらう場所」として利用者からは似て見えます。しかし法律上の位置づけはまったく別です。ここを曖昧にしたまま施策を進めると、キーワードの選び方も表現の注意点もずれてしまうので、最初に整理します。
整体は国家資格ではない
整体やカイロプラクティックには国家資格も法律上の資格制度もなく、民間資格のみで営業できるのに対し、整骨院・接骨院を開く柔道整復師は国家資格です(柔道整復師法第15条で、免許がなければ業として行えないと定められています)。
手技による医業類似行為には、あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師(あはき法)と柔道整復師(柔道整復師法)のように資格制度があるものと、整体・カイロプラクティックのように資格制度がないものの2系統がある、というわけです。
「資格がないのに営業してよいのか」と不安に思う方もいますが、昭和35年の最高裁大法廷判決(HS式無熱高周波療法事件)は、医業類似行為の禁止処罰の対象を「人の健康に害を及ぼすおそれのある業務」に限るとしています。
つまり、整体は無資格でも直ちに違法ではない一方、人の健康に害を及ぼすおそれがあれば法的責任を問われうる、という位置づけです。
さらに厚生省(当時)の通知「医業類似行為に対する取扱いについて」(平成3年6月28日 医事第58号)では、カイロプラクティックについて禁忌疾患への施術は不適当であること、頸椎への急激な回転伸展操作などの危険な手技は禁止すべきこと、症状が改善しない場合は医療機関の受診を促すこと、誇大広告は規制の対象であることが示されています。
この考え方は、後述するサイトの作り方(受診案内・安全性の説明・表現の注意)に直結します。
出典: 厚生省通知 医発第247号の1(昭和35年3月30日)、医業類似行為関係の通知集(埼玉県)
整体院と整骨院の比較表
| 項目 | 整体院・カイロプラクティック | 整骨院・接骨院 |
|---|---|---|
| 施術者の資格 | 民間資格のみ(法律上の資格制度なし) | 柔道整復師(国家資格) |
| 健康保険 | 適用外(全額自費) | 骨折・脱臼・打撲・捻挫などの急性外傷が療養費の対象(骨折・脱臼は原則として医師の同意が必要) |
| 広告の規制 | 柔道整復師法第24条の直接の対象ではない。景品表示法・医師法などの一般法の規制を受ける | 柔道整復師法第24条により、広告できる事項が限定されている |
| 業法 | 個別の業法はない | 柔道整復師法 |
柔道整復師法第24条は、整骨院が広告できる事項を「柔道整復師である旨・氏名・住所」「施術所の名称・電話番号・所在地」「施術日・施術時間」「厚生労働大臣が指定する事項」に限定し、技能・施術方法・経歴に関する事項は広告してはならないとしています。
指定事項(平成11年厚生省告示第70号)も、ほねつぎ(接骨)の表記、届出をした旨、療養費支給申請ができる旨、予約・休日夜間・出張施術、駐車設備といった範囲です。
この規制は柔道整復師に対するもので、整体院には直接適用されません。そのため、整体院が施術メニューや施術者の経歴をサイトで詳しく説明すること自体は、柔道整復師法の観点では問題になりません。
ただし「何を書いても自由」ではなく、景品表示法や医師法といった一般の法律は整体院にも適用されます(第4章で詳しく説明します)。
ちなみに、柔道整復師法第24条が整体師に及ばないという解釈が自治体の指導実務でも一貫しているかは当社では確認できていないので、気になる場合は所轄の保健所や専門家に確認してください。
出典: 柔道整復師法 第24条(厚生労働省)、柔道整復師法第24条第1項第4号の規定に基づき厚生労働大臣が指定する事項(平成11年厚生省告示第70号)
健康に関わる領域として見られる
もう一つの前提は、整体院のサイトが健康に関わる情報を扱う点です。Googleの検索品質評価ガイドラインでは、人の健康や安全、お金に大きく影響しうるテーマを「YMYL」と呼び、経験・専門性・権威性・信頼性(E-E-A-T)を特に重視するとしています。
整体院のサイトも、誰が・どんな経歴で・どんな施術をするのか、料金はいくらか、どんな場合は医療機関を勧めるのか、を明確に示すことがSEOの土台になります。
2. 整体院のキーワードの考え方
整体院を探す人の検索には、例えば「渋谷 整体」のように場所から探すもの、「腰痛 整体」のように悩みから探すもの、「骨盤矯正」のようにメニューから探すもの、そして整体と他の施術を比べる検索があります。
どれも検索意図に合うページを用意するのが前提ですが、悩みから探す検索への対応には、国のガイドラインに関わる注意点があります。
なお、検索数は地域や季節で大きく変わるので、自院の地域については、当社の検索数調査ツール「aramakijake.jp」やGoogleキーワードプランナー、自院のサーチコンソールで実際の数値を確認してください。
地域名+整体
「渋谷 整体」「〇〇市 整体」「〇〇駅 整体院」のように、地域名と業態を組み合わせた検索です。来院を前提にした検索のため、整体院にとって最も優先度の高いキーワードです。
地域名は、市区町村名・駅名・エリア名(商業地区名など)の複数の粒度で検索されるので、自院の商圏で実際に使われる呼び方をトップページのタイトルや見出し、アクセスページに自然に含めます。
実際にどの呼び方が多いのかを、当社の検索数調査ツール「aramakijake.jp」で主な地域について調べると、次のようになりました。
| 地域 | 「〇〇 整体」 | 「〇〇市(区)整体」 | 「〇〇駅 整体」 | 中心エリア名+整体 |
|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 1,920 | 168 | - | すすきの 208/大通 40 |
| 大阪 | 3,520 | 576 | - | 梅田 1,520/難波 576 |
| 神戸 | 4,320 | 704 | - | 三宮 704 |
| 福岡 | 1,920 | 800 | - | 博多 1,040/天神 576 |
| 横浜 | 1,920 | 800 | 576 | - |
| 渋谷 | 1,920 | 256(渋谷区) | 16 | - |
| 船橋 | 1,040 | 208 | 56 | - |
| 町田 | 1,040 | 576 | 112 | - |
※当社ツール「aramakijake.jp」によるGoogleの月間推定検索数(2026年9月25日調べ)。推定値なので、実際の検索回数とは異なる場合があります。「-」は調べていない組み合わせです。
例えば札幌・大阪・神戸では、「市」を付けない「〇〇 整体」が「〇〇市 整体」の6〜11倍あり、「〇〇駅 整体」はどの地域でも少なめです。
また、さいたま市では「大宮 整体」(1,520)が「さいたま市 整体」(1,280)を上回り、大阪でも「梅田 整体」が「大阪市 整体」の約2.6倍あります。行政上の名前より、その地域の人が実際に使う呼び方の方が検索されている、というわけです。
この場合、タイトルや見出しに入れる地域名は、候補になる呼び方の検索数を比べてから決めます。
ちなみに「整体 近く」は月間推定21,680回で、「整体院」(21,680回)と同じ規模で検索されています。Googleはローカル検索の順位を「関連性」「距離」「知名度」で決めるとしているので、現在地から探す人に見つけてもらうには、第5章のGoogleビジネスプロフィールの整備もあわせて進めます。
注意したいのは、地域名だけを差し替えた中身の同じページを量産する方法です。検索する人にとって価値のないページは評価されにくく、サイト全体の印象も下げるので、当社はおすすめしません。
複数のエリアから集客したい場合は、そのエリアからのアクセス方法や利用者層など、そのページにしか書けない内容がある場合に限って個別ページを作ります。
症状名・悩み+整体(注意が必要)
「腰痛 整体」「肩こり 整体」のように、悩みと業態を組み合わせた検索もあります。ただし、整体院がこの検索に向けて「腰痛の施術」「肩こりの施術」といったページを作ることには、はっきりした注意点があります。
厚生労働省が2025年2月に示した「あはき・柔整広告ガイドライン」には、無資格者の行為に関する広告の項目があり、「腰痛」「膝の痛み」等の痛み症状に対する施術や、慢性の「肩こり・疲労」等の常態的な症状に対する施術の表現は、広告やウェブサイトに表現すべきでないとされています。
特定の疾患、または疾患の原因となりうる症状に対する施術に当たる可能性が高い、というのがその理由です。
この指針は罰則を伴うものではなく、関係団体などの自主的な取り組みを促す技術的助言という位置づけですが、国が整体院の広告について直接示した考え方です。
なので、症状名を見出しにして「〇〇の施術」をうたうページは作らない、というのが安全側の判断です。症状名での集客を狙うより、施術メニュー・施術の流れ・料金・施術者といった、症状への効果をうたわない情報で来院前の疑問に答えるページを充実させてください。広告で避けるべき表現は第4章でまとめています。
施術メニュー・業態名
例えば「骨盤矯正 〇〇市」「カイロプラクティック 〇〇駅」「もみほぐし 〇〇」のように、メニュー名や業態名で探す検索です。
カイロプラクティックのように整体と別の呼び名で探す人もいるので、自院で提供しているメニュー名はそれぞれ個別のページで説明します。メニューの説明では、施術の内容(何をするか)、対象(どんな人向けか)、所要時間、料金を書きます。
比較・疑問の検索
「整体 整骨院 違い」「整体 保険 使える」「整体 何をする」のような、来院前の疑問を調べる検索もあります。
例えば「整骨院 整体 違い」は月間推定9,680回(aramakijake.jp、2026年9月25日調べ)で、「整体 カイロ 違い」(312回)の30倍以上あり、整骨院との違いを調べる人がかなり多いことが分かります。
整体院が自院の立場から「整体と整骨院の違い」「整体は保険が使えないこと」を正確に説明するページは、来院前の不安を減らすと同時に、第1章で触れた信頼性の面でも役立ちます。第1章の比較表をもとに、自院向けに書き直して使ってください。

3. 整体院のサイトに必要なページと内容
SEOのためにページを増やすと考えるより、初めて来院する人の疑問を先回りしてなくすと考えた方が分かりやすいです。整体院のサイトで検索する人が知りたいのは「どこにあるか」「誰が施術するか」「何をされるか」「いくらか」「安全か」の5点です。
この5点に答えるページを揃えるのが、SEOでも問い合わせの獲得でも土台になります。
施術の流れ
初めて整体院に行く人は、何をされるのかが分からないことに不安を持ちます。受付・カウンセリング(問診)・施術・施術後の説明・会計という流れを、写真を添えて順に説明します。所要時間は自院の実際の時間を書きます。
カウンセリングの結果によっては「施術を行わず医療機関を勧める場合がある」ことも、ここで触れておくと安全性の説明にもなります。
料金の明示
例えば料金ページに「〇〇円〜」としか書いていないと、料金を見てから来院を決めようとしている人は総額を判断できません。なので、初回と2回目以降、メニューごと、回数券やコースがあればその総額と有効期限を明示します。
整体は健康保険が使えず全額自費なので、「保険は使えません」と明記することも、来院後のトラブルを防ぐうえで欠かせません。キャンセル料の有無や支払い方法もここに書きます。初回割引やキャンペーン価格を掲載する場合の注意点は第4章で説明します。
施術者の経歴と民間資格の書き方
整体は施術者の技術や方針によって内容が変わるので、誰が施術するのかは、来院前に確認しておきたい情報の一つです。施術者ごとに、顔写真、経歴(施術経験、勤務歴)、学んだ技術、保有資格を書きます。ここで気をつけたいのが資格の書き方です。
整体の資格は民間資格なので、「〇〇協会認定 △△」のように、認定した団体名と資格名をセットで書き、国家資格と誤認される表現は避けます。
例えば、民間資格しか持っていないのに「国家資格保有」と書くのは論外ですが、「公認」「認定療法士」のような言い回しで公的な資格に見せることも、消費者に誤認を与える表示として問題になりえます。
逆に、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師などの国家資格を持つ施術者がいるなら、その資格名を正確に書きます。
医療機関の受診を勧める案内
第1章で触れた厚生省通知の考え方に沿って、「こんな症状の場合は先に医療機関を受診してください」という案内ページや、各メニューページ内の注意書きを用意します。
例えば、強い痛みや発熱を伴う場合、けがの直後、しびれや麻痺がある場合などに整体院として施術しない方針であれば、それを明示します。総務省は令和2年11月に、医業類似行為等による事故の対策についての行政評価・監視の結果を公表しています。
施術による事故は行政が対策を検討しているテーマです。施術しないケースまで明記していれば、検索する人は「整体を受けてよいのか、先に医療機関に行くべきか」を自分で判断できます。
この判断材料があること自体が、その院を信頼できるかどうかを見極める手がかりになる、というわけです。
出典: 総務省「消費者事故対策に関する行政評価・監視―医業類似行為等による事故の対策を中心として―」(令和2年11月)
アクセス・営業時間・予約導線
最寄り駅からの道順(写真付き)、駐車場の有無、営業時間と最終受付時間、定休日を明記し、電話番号はスマートフォンからタップで発信できるようにします。予約手段(電話・フォーム・LINEなど)は、どのページからも迷わず辿れる位置に置きます。
ここに書く住所・電話番号・営業時間は、第5章のGoogleビジネスプロフィールと表記を揃えます。
4. 表示・広告で気をつけること
整体院のサイトは、第1章で述べたとおり柔道整復師法第24条の直接の対象ではありません。また、医療広告等ガイドライン(医療法第6条の5)の規制対象は「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所」に関する広告です。
医業ではない整体院の施術の広告は、原則としてこの規制の直接の対象ではないと考えられます。
同ガイドラインに整体への言及はなく、同ガイドラインのQ&Aでは、国家資格者によるあん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復の施術所の広告も「医療法の対象ではありません」とされています。
ただし、「医療広告の規制がないから自由に書ける」わけではありません。整体院の表示で見るべきものは、厚生労働省の「あはき・柔整広告ガイドライン」の無資格者の項目と、景品表示法の2つです。
また、例えば「〇〇クリニック」「〇〇医院」のように医療機関とまぎらわしい名称は、医療法第3条の名称の規制との関係が問題になりえます。
出典: 厚生労働省「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針(医療広告等ガイドライン)」(令和8年3月30日最終改正)、同Q&A(Q6-1)、医療法(厚生労働省法令等データベース)
国のガイドラインが示す「掲載すべきでない事項」
あはき・柔整広告ガイドラインは、無資格者の行為に関する広告について、次の事項を広告やウェブサイトに掲載すべきでないとしています。第2章で触れた症状への施術の表現も、このうちの一つです。
- 内容が虚偽にわたる、または客観的事実であることを証明できないもの
- 他との比較などで自らの優良性を示そうとするもの
- 早急なサービスの利用を過度にあおる表現
- 費用の安さなどの過度な強調
- 科学的な根拠が乏しい情報で利用者の不安を過度にあおり、利用を誘導するもの
- あはき師法・柔整師法などに抵触する内容を含むもの(国家資格が必要な業を行っていると誤認させる表示、「腰痛」「膝の痛み」などの痛み症状や慢性の「肩こり・疲労」などへの施術の表現)
- 公序良俗に反するもの
- 関連法令などで禁止されるもの
この指針は、関係団体などの自主的な取り組みを促す技術的助言で、違反に罰則があるものではありません。とはいえ、整体院の広告について国が直接示した具体的な考え方です。サイトの表現はこの一覧に沿って見直すのが安全です。
出典: 厚生労働省「あはき・柔整広告ガイドライン」(令和7年2月18日)Ⅶ-3 広告に掲載すべきでない事項
景品表示法の2つの不当表示
景品表示法は、商品やサービスの内容を実際より著しく優良に見せる「優良誤認表示」と、価格や取引条件を実際より著しく有利に見せる「有利誤認表示」を禁止しています。違反があれば、故意か過失かを問わず措置命令の対象になります。整体院のサイトに当てはめると、次のような表現が問題になりえます。
- 効果効能の断定・保証: 根拠なく症状の改善や治癒を約束する表現(優良誤認)
- 体験談・ビフォーアフター: 効果を保証するような見せ方や、実際と異なる印象を与える使い方(優良誤認)
- No.1・実績数: 客観的な根拠のない「地域No.1」「実績〇〇人」などの表示(優良誤認)
- 二重価格: 実際には販売実績のない「通常価格」を並べて割引率を大きく見せる表示(有利誤認)
体験談やビフォーアフター画像がどこまで許容されるか、キャンペーン価格の表示がどのような条件で適法になるかは、個別の事情で判断が分かれます。掲載する前に消費者庁の公表資料を確認し、判断に迷う場合は弁護士などの専門家に確認してください。
整骨院系事業者への措置命令・課徴金の実例
景品表示法は業種を問わず適用されるので、整体院にも整骨院にも同じように及びます。実際に、整骨院を運営する株式会社くまのみは、施術サービス「プレミアムボディバランス」などの表示について、令和5年3月14日に埼玉県から措置命令を受けました。
措置命令で問題とされた表示には「-7.3kgの体験!」「埼玉No.1整骨院プロデュース」「戻りにくい小顔矯正」などが含まれます。
さらに令和8年2月17日には、このうち痩身に関する表示(「-7.3kgの体験!」「埼玉No.1整骨院プロデュース」を含むもの)について、消費者庁から課徴金納付命令を受けています。
痩身効果、No.1、効果の持続性という、まさに上の一覧に挙げた類型です。
整体院そのものへの措置命令の事例は当社では確認できていませんが、同じ手技サービスで、同じ種類の表現が処分の対象になっている以上、整体院のサイトも同じ基準で見直す必要があります。
出典: 消費者庁「株式会社くまのみに対する景品表示法に基づく課徴金納付命令について」
「治療」「治る」「診断」などの言葉
医師法第17条は「医師でなければ、医業をなしてはならない」と定めています。整体師が「治療」「治る」「診断」といった言葉を使うことが直ちに医師法違反になるかは、表現と文脈によって判断が変わり、一次情報から一義的な結論は出せません。
そのため、整体院のサイトでは「治療」「治す」「診断」ではなく「施術」「ケア」「整える」「カウンセリング」といった言葉を基本にし、医療行為と誤認される表現は避けるのが安全側の運用です。
どうしても使いたい表現がある場合は、公開前に弁護士や所轄の保健所に確認してください。
出典: 厚生労働省 医政発第0726005号「医師法第17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈について」(平成17年7月26日)
口コミ・PRを依頼するときの表示
2023年10月1日に施行されたいわゆるステマ告示(令和5年内閣府告示第19号)により、事業者の表示であることが分かりにくい表示も景品表示法の不当表示に加わりました。
インフルエンサーやブロガーに施術を体験してもらって発信を依頼する場合は、「広告」「PR」などの明示が必要です。ちなみに、健康増進法の表示規制は「食品」を対象としたものなので、施術サービスの効果表示には直接は適用されません。
整体院が見るべきは、まず景品表示法です。

5. Googleビジネスプロフィールとローカル検索
「地域名+整体」で検索すると、通常の検索結果とは別に、地図と店舗一覧の枠(ローカルパック)が表示されます。この枠に表示されるための情報源がGoogleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)です。
整体院のように来院型のビジネスでは、サイトのSEOとGoogleビジネスプロフィールの整備を並行して進めます。ローカル検索の仕組みは「ローカルSEOとは」、サイトのSEOとの関係は「SEOとMEOの違い」で詳しく説明しています。
ビジネス名にキーワードを入れない
Googleビジネスプロフィールのビジネス名は、看板や書類で使っている実際の正式名称のみを登録します。「〇〇整体院 渋谷 腰痛 骨盤矯正」のように地域名・サービス名・症状名を付け足すことはガイドラインで禁止されています。
カテゴリは「事業が何であるか」を表す最も具体的なものを選びます。整体院が整骨院・接骨院向けのカテゴリを選ぶのは、第1章の違いからしても不正確です。住所・電話番号・営業時間は、サイトの表記と一致させます。
出典: Google「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」
口コミへの返信と集め方
口コミには、内容にかかわらず返信します。返信は投稿者だけでなく、これから来院を検討している人が読むものです。厳しい内容の口コミにも、事実関係の確認と改善の姿勢を簡潔に書きます。
なお、返信の中で相手の症状や施術内容に触れると、本人が書いていない情報を公開することになるので、書く範囲は投稿された内容にとどめます。
口コミを集めるときは、投稿の手間を減らすことに集中します。施術後に投稿用のリンクをQRコードや短縮URLで渡す、お礼のメールやLINEにリンクを添える、依頼は来院者全員に同じ条件で行う、といった方法です。施術直後に「感想を聞かせてください」と一言添えて依頼するのが、もっとも自然なタイミングです。
依頼の仕方には決まりがあります。Googleマップのユーザー投稿コンテンツポリシーは、金銭・割引・無料サービスなどの見返りと引き換えに投稿を依頼すること、満足した人だけを選んで依頼すること(レビューゲーティング)、スタッフや関係者自身が投稿することを禁止しています。
第4章で触れたステマ告示の観点でも、見返りを伴う口コミは事業者の表示と見なされうるので、依頼は「全員に、見返りなしで」が原則です。
出典: Google「マップのユーザー投稿コンテンツに関するポリシー」
6. 技術面で誤解されやすいこと
整体院向けのSEO解説には、Google検索の仕様として正しくない説明が混ざっていることがあります。根拠の強さに差があるので、公式ドキュメントで確認できるものと、Googleの担当者の発言にとどまるものを分けて整理します。
| よくある誤解 | 実際 | 根拠の種類 |
|---|---|---|
| 直帰率が高いと順位が下がる | Googleの担当者は繰り返し「直帰率はランキング要因ではない」と説明している | 担当者の発言 |
| SNSでシェアされると順位が上がる | シェア数などのSNSの指標は、検索順位に直接影響しないとされている | 担当者の発言 |
| 毎週更新しないと順位が下がる | 更新の回数そのものは要因ではない。鮮度が重要なクエリでは、新しい情報が評価される場合がある | 担当者の発言・公式の説明 |
| 自社サイトに「お客様の声」の構造化データを入れると星が出る | 自社サイト上のLocalBusiness/Organizationに対するレビューは、星評価のリッチリザルトの対象外 | 公式ドキュメント |
| FAQの構造化データを入れると検索結果にQ&Aが出る | FAQリッチリザルトは2026年5月7日以降、Google検索に表示されなくなった(Googleが提供を終了) | 公式の更新履歴 |
直帰率について補足すると、整体院のサイトはアクセスページや電話番号を見てすぐに離脱する人が多く、それは目的を達成した行動です。直帰率の数字を下げるためにページを分割するような対応は不要です。
更新頻度についても、整体院のサイトで検索される内容(場所・メニュー・料金・施術者)は鮮度が重要なテーマではないので、更新の回数より、料金や営業時間が現状と合っているかを定期的に確認するほうが優先です。
自己提供レビューとFAQについては、公式ドキュメントで明確に示されています。サイト内の「お客様の声」ページやFAQページを作ること自体は、来院前の疑問に答えるうえで有効です。
ただし、星評価やQ&Aを検索結果に表示させることを目的に構造化データを入れても、整体院のサイトでは表示の対象になりません。目的を「表示させること」ではなく「読む人の疑問に答えること」に置き直してください。
出典: Google検索セントラル「レビュー スニペット」、Google検索セントラル「最新情報」(2026年5月8日・6月15日の項目)
7. 整体院のSEO対策についてよくある質問
Q1. カイロプラクティック院も同じ考え方でよいですか?
はい。カイロプラクティックも整体と同じく法律上の資格制度がない医業類似行為で、平成3年の厚生省通知では名指しで、禁忌疾患への施術の不適当、危険な手技の禁止、改善しない場合の受診勧奨、誇大広告の規制が示されています。
キーワードは「カイロプラクティック+地域名」を軸にし、表現の注意点は第4章がそのまま当てはまります。
Q2. 「腰痛」「肩こり」など症状名のページを作ってもよいですか?
おすすめしません。厚生労働省のあはき・柔整広告ガイドラインは、無資格者の広告について、「腰痛」「膝の痛み」などの痛み症状や、慢性の「肩こり・疲労」などへの施術の表現は、広告やウェブサイトに表現すべきでないとしています。
症状名を見出しにして施術をうたうページは作らず、施術メニュー・施術の流れ・料金など、症状への効果をうたわない情報を充実させてください。
Q3. 柔道整復師が自費の整体メニューも提供している場合は?
柔道整復師として施術所を届け出ている場合、柔道整復師法第24条の広告制限が関わります。自費の整体メニューの広告にどこまで及ぶかは解釈が分かれる部分なので、所轄の保健所や専門家に確認したうえで、「整骨院のSEO対策」も併せて参照してください。
8. まとめ
- 整体院と整骨院は資格・保険・広告規制が別。整骨院向けの施策や規制の説明をそのまま流用しない
- キーワードは「地域名+整体」「メニュー名」が軸。症状名で施術をうたうページは、国のガイドラインに照らして作らない。検索数は自院のデータで確認する
- サイトには、施術の流れ・料金(保険適用外の明記)・施術者の経歴と民間資格の正しい表記・医療機関の受診案内を揃える
- 表現は、厚生労働省のあはき・柔整広告ガイドライン(無資格者の項目)と景品表示法が軸。効果の保証、症状への施術、他との比較、費用の過度な強調、No.1、二重価格を見直し、「治療」「治る」は避けて専門家に確認する
- Googleビジネスプロフィールは正式名称・正しいカテゴリ・サイトと一致した情報で整える。口コミは見返りなしで全員に依頼し、必ず返信する
- 直帰率・SNS・更新頻度・自己提供レビュー・FAQリッチリザルトの誤解を持ち込まない
整体院のSEOは、派手な施策より「誰が、どこで、何を、いくらで、どこまで安全に行うのか」を正確に伝えることの積み重ねです。この記事で断定を避けた法規制の解釈については、必ず専門家に確認したうえで運用してください。他業種の考え方も参考にしたい方は「業種別SEO対策ガイド」をご覧ください。
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
SEO対策しても検索順位が上がらない…なぜ?
検索順位が上がらない理由は、SEO対策の質が低いからです。
例えば、ユーザーの検索意図を無視したり、関連性の低いコンテンツを増やす、内部リンクの最適化など疎かにします。
この場合、SEO対策の質が下がります。
そうなれば、ページやサイト自体の品質が上がらないので、Googleに評価されづらくなります。
結果、検索順位が上がらないというわけです。
こうした悪い状況を回避する為に、サイトの欠点を調査して上位化に必要な対策をご案内します(無料)。
検索順位を上げたり、検索流入を増やすにはSEOが重要!


